【統計開始から130年で最遅記録!】富士山、初冠雪ないまま11月突入 : 北海道旭岳も最遅、富山の立山もまだ…
白い帽子をかぶった富士山は、冬がだんだんと近づいてきていることを教えてくれる。甲府気象台130年の観測で、今年の初冠雪は最遅記録を更新中。これも温暖化の影響?
富士山(3776メートル)の初冠雪が史上最遅を更新している。平年日は10月2日。2022年は9月30日、23年は10月5日に初観測が発表されたが、今年は10月中に初冠雪の便りは届かず、1894年の観測開始以来、初めて11月に持ち越された。ちなみに、統計開始からこれまで最も初冠雪が早かったのは2008年の8月9日、最も遅かったのは1955年と2016年の10月26日。 富士山の初冠雪は山梨県側の甲府地方気象台から職員が目視で山肌に積雪を確認して発表している。静岡県側や麓の自治体から見えても、甲府で視認されない場合は初冠雪とはならない。 北海道最高峰の旭岳(標高2291メートル)では、10月20日に初冠雪を観測した。これは、1888年観測開始以来、136年間で最も遅い記録。 富山県の立山(3015メートル)は、23年は10月8日だったが、今年はまだ。1939年の観測開始以来、11月に持ち越したのは2016年の2日と1977年の9日の2回だけで、少なくとも過去2番目の遅さになるのが確定した。 一方、青森県の八甲田山(1584メートル)は平年より1日遅れ、23年よりは1日早い10月20日に初冠雪を記録した。 その時々の気象条件に加えて、山頂で積もっていても雲にさえぎられて気象台から目視できなければ初冠雪を発表できないため、一概に温暖化の影響とは言えないが、2000年と比べて23年、24年はだいぶ後ろずれしている。