狙いと課題は…カギは“強みと弱み”業界で進む“再編”ホンダ&日産が経営統合へ協議
世界の自動車産業は今、様々なグループに分かれています。 自動車販売台数(2023年) 1位:トヨタ自動車(日本)1053万台 2位:フォルクスワーゲン(ドイツ)867万台 3位:現代自動車・起亜(韓国)672万台 4位:ステランティス(オランダ)595万台 5位:GM(アメリカ)574万台 6位:ホンダ(日本)394万台 7位:フォード(アメリカ)394万台 8位:日産自動車(日本)319万台 26位:三菱自動車(日本)73万台 今回、ホンダと日産自動車、さらに日産が筆頭株主になっている三菱自動車の経営統合が実現すると、販売台数が年間800万台に迫る世界3位の巨大グループが誕生することになります。 4位のステランティスは3年前にできたグループで、プジョー・シトロエングループ(フランス)と、フィアット(イタリア)、クライスラー(アメリカ)などが経営統合して生まれた多国籍のグループです。 他にも、例えば2位のフォルクスワーゲンには、アウディ(ドイツ)やポルシェ(ドイツ)、さらにベントレー(イギリス)などもグループの一員となっています。
なぜ、自動車メーカーはこういった規模拡大を進めるのでしょうか。 自動車ジャーナリスト 佃義夫氏 「EVシフトが予想より遅れ、HV(ハイブリッド)が売れるなどニーズが多様化し不透明ななか、多方面へ投資が必要。自動運転に対応する車載ソフトウェアの開発など、巨額な投資を続けるために大規模化が必要。メーカーが生き残るには再編していくのが必然的な流れ」 ホンダと日産自動車の経営統合では双方“強みと弱み”があるといいます。 自動車ジャーナリスト 佃義夫氏 「ホンダは軽自動車に強いが、普通車は比較的弱い。日産は技術力はあるが、商品化への決断が遅く、ラインナップが弱い。一方で、ホンダはエンジンの技術力や水素を燃料にして走るFCVにも強みがある。日産はEVを先行展開し、自動運転でも高い技術がある。それぞれの弱みを補完し、強みを連携して伸ばすことで、2030年代とされるモビリティー変革の“本番”でライバルメーカーとの競争に勝ち残る可能性が見えてくる」
テレビ朝日