「預金が1000万円を超えたら銀行から電話が…」噂は本当?元銀行員が解説
多くの企業がボーナス支給を行う12月。「去年よりもボーナスが増えた」という人も多いかもしれません。 ◆【写真】顧客の資産を守るための「預金保険制度」とは? ボーナスの支給によって預金残高が増加したときに知っておきたいのが、1000万円を超えたときの取り扱いについてです。 本記事では、預金1000万円を超えたときの銀行側の対応や考えておくべきリスクについて紹介します。 記事の後半では、預金1000万円を超えたときの選択肢についても紹介しますので、資産を管理するうえでの参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
預金1000万円を超えても必ず銀行から電話がかかってくるわけではない
よく「預金1000万円を超えると銀行から電話がかかってくる」という話を聞くことがあります。 元銀行員の筆者の経験上、これは必ずしも正しいとは言い切れません。 というのも、預金1000万円を超えたときの対応は銀行によってそれぞれ異なるためです。中には、顧客へ電話連絡を行う銀行もありますが、これにはいくつかの理由があります。 次の章でくわしく紹介していきましょう。
銀行から電話がかかる理由(1)預金保険制度の対象外になるから
「預金1000万円を超えると銀行から電話がかかる」といわれるのには、預金保険制度の仕組みが大きく関係しています。 預金保険制度とは、万が一金融機関が破綻したときに預金者の保護を行う制度です。銀行をはじめとした金融機関は、顧客の資産を守るために「預金保険制度」の対象となっています。 これにより、利用している銀行が破綻した場合でも、預けている預金はきちんと守られる仕組みになっています。 しかし、預金保険制度で守られる資産は「1つの金融機関に対して、預金者1人あたり元本1000万円までとその利息」となっており、預金すべてが守られるわけではありません。 そのため、預金1000万円を超える顧客に対して、預金保険制度の周知を目的として銀行側から電話連絡を行うケースもあります。 ただし、預金1000万円を超える顧客への連絡は銀行の義務ではありませんので、「1000万円を超えたらすぐにペイオフの連絡がある」ということは考えにくいでしょう。