明日号砲!箱根駅伝2022に「山の神」は降臨するのか…V有力校の5区メンバーを検証…浮かび上がった最有力候補は?
過去のキャリアを考えると、前回区間賞の帝京大・細谷翔馬(4年)と同区間2位の創価大・三上雄太(4年)は「区間賞」候補といえる。 細谷は前回、1時間11分52秒をマーク。強風にタイムを阻まれたが、8位から4人抜きを演じている。三上はトップを悠々と駆け抜けて、創価大の”往路サプライズV”に大きく貢献した。 しかし、ふたりは今季さほど調子が上がっていない印象だ。細谷は出雲駅伝を欠場すると、全日本大学駅伝は最終8区で区間13位。三上も出雲駅伝を欠場、2年連続で参戦した「激坂最速王決定戦」登りの部(13.5km)の連覇を逃して5位(学生4位)に終わった。5区は経験を生かせる区間だけに、どこまで調子を上げられるのか。 細谷は「1時間9分台」を目標に掲げている。三上は往路連覇を目指している創価大の主将。2年連続のトップゴールは譲れない。 前回、三上が活躍したことで「激坂最速王決定戦」が話題になり、今年(11月13日)は有力校の5区候補が大挙して出場した。箱根5区の”前哨戦”を制したのが國學院大・殿地琢朗(4年)だ。 前年の優勝タイム(三上)を30秒上回る52分39秒でフィニッシュ。学生2位の日体大・吉冨純也(2年)を24秒引き離した。 殿地は前回5区で区間8位、前々回は10区で区間4位。3位争いを制して、チームに過去最高順位をもたらしている。箱根路では非常に頼りになる走りを見せており、「区間賞」候補といえるだろう。しかし、「山の神」候補かと言われると、そこまでの爆発力はないと読む。 なぜなら「激坂最速王決定戦」では”3代目”「山の神」となった神野大地(セルソース)に1分37秒という大差をつけられているからだ。それでもドラマを作る可能性は十分に秘めている。 優勝候補である駒大と青学大の5区はどうなのか。連覇を目指す駒大は金子伊吹(2年)が登録されている。前回5区(4位)を担った鈴木芽吹(2年)は9月に右大腿部を疲労骨折。前回ほどの走りを期待するのは難しく、今回は平地にまわる可能性が高い。前回8区(区間4位)の佃康平(4年)も上りに強い選手だが、鈴木が奇跡的な回復を見せていない限り、区間賞争いに食い込むのは厳しいのではないだろうか。