明日号砲!箱根駅伝2022に「山の神」は降臨するのか…V有力校の5区メンバーを検証…浮かび上がった最有力候補は?
いよいよ明日、箱根駅伝2022がスタートを切る。箱根駅伝を象徴する区間が通称”山”と呼ばれる5区。20.8kmは10区間で最短距離だが、天下の険を超える区間は超ハードだ。 スタート地点の鈴廣前は標高約40m。箱根湯本駅を過ぎた3km付近から本格的な上りが始まり、そこから約13kmにわたり急勾配な上り坂が続く。16.3km付近で標高874mの「1号線最高地点」に到達。その後は元箱根まで一気に下り、最後の約1kmは緩やかな上り坂となる。上りはもちろん、コース攻略には下り基調となる終盤の走りも大切だ。 最長区間だった時代(06~16年)ほどではないが現在もレースの行方を大きく左右する重要な区間で、往路のアンカーとしての役割も担う。果たして箱根駅伝2022に「山の神」は降臨するのだろうか。
東洋大の宮下隼人(4年)に注目
「山の神」候補の筆頭は区間記録保持者である東洋大・宮下隼人(4年)だろう。 前回は終盤に脚の痛みが出て、2年連続区間賞を逃したが、区間3位の好走で5位から2位に順位を押し上げている。 箱根駅伝後の疲労骨折で今季は出遅れるも、「7割弱」くらいの状態で迎えた全日本大学駅伝は最終8区を区間6位でまとめている。最後の箱根は「100%」の状態まで仕上げて、「往路V」を狙う鉄紺軍団の主将&エースとしての走りを見せてくれるだろう。 「5区は宮ノ下を過ぎたあたりの傾斜が一番きつい。そこから1号線最高地点までは自分のストロングポイントだと思うので、そこで差をつけたいですね。走るからには2年前の自分が出した記録は塗り替えて終わりたい。区間賞と区間記録の更新が目標です」(宮下) 区間記録は宮下が前々回大会で樹立した1時間10分25秒だが、実質最高記録は最初に「山の神」と呼ばれた順大・今井正人(現・トヨタ自動車九州)が2年時(05年)に打ち立てた1時間9分12秒だ。 当時は函嶺洞門を迂回する現コースより20mほど短かっただけに、”今井超え”の記録を残せば「山の神」と崇められる可能性が高い。