全日本4連覇の坂本花織 今年の漢字は「積」 「色んな経験をさらに積めた」 次は世界4連覇へ「守りに入らず攻めていきたい」
「フィギュアスケート・全日本選手権」(22日、東和薬品ラクタブドーム) 女子フリーが行われ、SP首位の坂本花織(24)=シスメックス=が史上9人目の4連覇を達成し、同じく4連覇のかかる来年3月の世界選手権(米ボストン)代表に内定した。フリーも1位の149・76点、合計228・68点で圧勝した。世界選手権では1956~1960年まで5連覇したキャロル・へイス(米国)以来の4連覇を狙う。 【写真】女王の重圧 演技を終えて浮かべた表情にあふれる安ど感 「ちょっと自分の持ち味の3回転-3回転を決めることができず悔しいけど、優勝を死守できた。ホッとしてます。全日本の雰囲気は特別。飲み込まれずにできたので、よかった」と安どの表情。世界選手権に向けては「内容の濃い練習をして、自信をつけて挑めたら。守りに入らず攻めていきたい」と見据えた。今年の漢字として「積」を挙げ「色んな経験をさらに積めたシーズン。今までの経験が生きたシーズンでもあった。積み重ねがいっぱいできた」と、うなずいた。 SP2位で世界ジュニア2連覇中の島田麻央(16)=木下グループ=はフリー143・42点の合計219・00点で自己最高の2位だった。北京五輪代表の樋口新葉(23)=ノエビア=がフリーで好演技をみせて、合計206・40点で3位に入った。 坂本は12月上旬のGPファイナルから帰国後に胃腸炎に見舞われたが、懸命な調整で間に合わせ、SPでは自己ベストに迫る得点で首位発進。フリーでも冒頭から雄大なダブルアクセルを決めると、中盤のジャンプがステップアウトするミスはあったが、技術力、表現力とも他を寄せ付けない貫禄の演技をみせた。フィニッシュポーズを決めた後はしばらく動けず、ガッツポーズをした後、氷をコンコンと叩いた。