高校2年生の娘がいます。将来、語学を生かした仕事に就きたいと言っているのですが、専門学校と大学、どちらがいいでしょうか?
大学の受験料・学費、選抜方法
文部科学省の「令和5年度 学校基本統計」によると、大学の学校数は国立大86校、公立大学102校、私立大学622校あります(令和5年度)。国公立大学を受験する場合、受験料の目安は、大学入学共通テストが1万8000円(3教科受験)または1万2000円(2教科受験)、2次試験が1万7000円ですので、最大3万5000円かかります。 私立大学では、1学科あたり3~3万5000円程度(医学部6万円程度)となっています。 また、文部科学省の「私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査」によると、令和5年度の初年度納付金(入学金・授業料・施設設備費)は、国立大約82万円、公立大約91万円、私立大約137万円となっています。私立大の学費は、学校や分野によって大きく異なるのが特徴です。 私立大の初年度納付金は、文科系学部は約119万円、理科系学部は約153万円、医歯系学部は約482万円です。実験実習費などを含んだ総計は、文科系学部は約128万円、理科系学部は約161万円、医歯系学部は約629万円です。 選抜の方法は、「総合型選抜」「学校推薦型選抜」「一般選抜」があります。出願受付開始は「総合型選抜」が9月1日以降、「学校推薦型選抜」が11月1日以降、「一般選抜」が1月下旬以降です。なお、大学入学共通テストの出願は9月中旬~10月上旬となります。
専門学校から大学への編入、大学院への進学も
専門学校で学んだことをもっと深く勉強したい、中学校や高校の教員免許を取得したいといった場合、大学や大学院への進学が可能です。2年制以上の学科を一定の条件を満たして修了すれば、「専門士」の称号が付与されます。4年制では「高度専門士」の称号が付与されます。 「専門士」は大学2年次や3年次への編入資格、「高度専門士」は大学院の入学資格となります。学校基本調査(令和5年度)を見ると、専門学校から大学への編入者数は1633人(国立178人、公立69人、私立1386人)となっています。 編入の多い学部は、外国学部(169人)、経営学部(109名)、工学部(86名)、社会福祉学部(64名)、経済学部(63名)、文学部(59名)、法学部(32名)などです。 編入学の試験日程は、大学によって大きく異なります。編入学の募集を行わない年もあります。事前に募集要項や志望大学のウェブサイトで確認しましょう。 編入学の募集人数は、若干名です。編入学試験は、一般的に「英語」「小論文(専門科目)」「面接」の3科目が課されます。倍率は、国公立大学で3~4倍、私立大学で1.5~2倍程度です。 編入は狭き門ですが、大学の一般選抜に比べて少ない科目で受験できます。特に、国公立大学に編入する場合、大学入学共通テスト(5教科7科目)を受験する必要もありませんのでメリットが大きいといえます。