はしのえみが語る、小3娘の子育て 「自分が『姫様』だった」ことを娘に報告したとき、言われた一言とは?
――毎晩の読書タイムがあると聞きました。 娘は、夜になると「今日が終わっちゃうのがさびしい」と、悲しい気持ちになってしまうようで。そこで「もう寝なさい」と言ってもすぐに眠りに入れるわけがなく、よけい悲しくなってしまいそうなので、寝る前の読書タイムは安心して眠るための大切な30分なんです。 でも、ちょっとおもしろいんです。「さ、今日はどれを読む? これは動物系、これは冒険系、これは母が読むのがラクな絵本系」という具合に、娘が本をきちんとカテゴリー別に準備しているんです。さらに「今日は私が読んであげる」「今日は母が読んで」「かわりばんこに読もう」「セリフだけ私が読む」など、毎日読み方が変わります(笑)。 ――それは楽しそうですね! 楽しいです! でも、疲れて眠くてたまらない日は大変。寝落ちしそうになると娘に「寝ないでー!」と叱られます。きっと、子育て中の多くの親御さんが経験されていると思うのですが、あれはつらいですよね。 ■「姫様」のお城は、赤坂! ――おはなちゃんは、はしのさんが「姫様」だったことを知っていますか? はい。うっすらと感づいていたので、きちんと話しました。「母、お姫さまのドレスを着て、テレビに出ていたのよ」と。 すると、目をキラキラと輝かせて「みんなに言っていい?」と聞いてきたんです。「ううん、それは内緒にしておいて」とお願いしたのですが……仲のいいお友達に「うちのお母さん、お姫さまだった」と、しっかり話していました(笑)。 これくらいの年齢だと、まだどこかでキャラクターとしての「お姫さま」の存在を信じていたり、憧れていたりするんですね。娘のお友達から「おはなちゃんのお母さんて、お姫さまだったの?」とこそっと聞かれたんです。「内緒なんだけど……お姫さまだったの」と声をひそめて答えると、ぱあっと顔が明るくなりました。「ドレスは何色を着ていたの?」「ピンク」「お城はどこにあったの?」「赤坂(TBS)」「すごーい!」……そばにいたママ友は笑いをこらえていましたが、本当にかわいくて。 こんなふうに、日々訪れる楽しいエピソードに元気をもらっています。夜はなかなか寝かせてくれないけれど(笑)、やっぱり娘に感謝です。 (取材・文/三宅智佳) ※後編<はしのえみが語る、仕事と子育ての日々 「ママ友が10歳年下なんてこともざら。でも出産前よりいまのほうが健康です」>に続く 〇はしのえみ(はしの・えみ)/タレント、女優。鹿児島県出身。萩本欽一主宰「欽ちゃん劇団」の第1期生。TBS「王様のブランチ」で1996年から18年間「姫様」として活躍。NHK「週刊こどもニュース」の6代目お母さん役など幅広い年齢層に人気。夫は俳優の綱島郷太郎さん。ブログ「遅咲き母の子育て日記 おはな~‼」も人気。
三宅智佳