「発言は不適切」「意志受け継ぎ、大会成功を」 森会長に理事・評議員から意見多々 組織委・武藤事務総長
東京五輪・パラリンピック組織委員会は12日、理事と評議員を集めた合同懇談会を開催した。冒頭、森喜朗会長は、国内外から「女性蔑視」と批判された自身の発言について「不適切な発言が原因で大変混乱させてしまった」などと述べ、同日をもって会長を辞任する意向を表明した。
懇親会後に記者会見した武藤敏郎事務総長によると、理事や評議員からは森会長の発言について「オリパラ憲章に反するものであって不適切」「これはどう見ても適切ではない」と言った「かなり強い意見」(武藤事務総長)が出たという。 一方で、大会準備に当たってきた森会長の活動を「IOCによれば極めていままでの大会と比べて、大変順調に進んでいると高い評価を受けていた。これは会長の尽力だということで評価すべき」との声や、「会長辞任の判断は尊重するけれども、われわれは(森会長の)意志を受け継いで(大会を)成功させなければならない」との意見も出たという。 森氏は今月3日、「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」と女性蔑視ともとれる発言をしたとされる。翌4日には記者団の取材に対し、発言を謝罪・撤回したものの、会長辞任については否定していた。