森会長、小池知事に「申し訳ない」 女性蔑視発言めぐり電話で謝罪
東京都の小池百合子知事は5日、記者会見し、女性蔑視ともとれる発言をした東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長から謝罪の電話があったことを明らかにした。小池知事は「さきほど森会長から電話をいただいた。『本当に申し訳ない。その発言については心底、撤回する』というお話があった」と述べた。
そのうえで、「橋本聖子五輪担当相、そして私、同じ思いで受け止めたところがあろうかと思う。世界に、しっかりと日本における女性の活動・活躍についても伝えていきたい」と語った。 森会長は3日、日本オリンピック委員会(JOC)の評議員会で「女性がたくさん入っている会議は時間がかかる」などと語り問題となった。4日には記者団の取材に応じ、発言について謝罪・撤回する意向を示した。一方、会長職を辞する考えはないと主張した。
「本当は50%で」
小池知事は、国会で黒いスーツ姿の男性議員が多いことに触れ「是非、今回のことについては、改めて全体を見直すべきと強く申し上げたい」と指摘。「これは日本全体の問題ではないのか、とつくづく思っている。都の審議会の女性(割合)は32%くらい。本当は50%で半々で、人口比でいく、それくらいを当たり前にしていきたい。まだ数値目標を持ちながらやっているというのが日本の実態で、それに到底届かない状況は山ほどある」と語り、今回の森会長発言をきっかけに女性の社会進出について改めて社会全体が考えるべきだと主張した。