史上最速V視野の川崎Fに「交代選手得点」の勝利法則
さらにセレッソ戦を終えた段階の得失点差「プラス43」も、2015シーズンのサンフレッチェがマークしたシーズン最大記録と並んでいる。今後も勝ち星を重ねれば必然的に最大得失点差も、年間最多勝利数の23も含めて、すべての記録を塗り替える伝説のチームへ昇華する可能性も膨らむ。 まだある。過去の最速優勝は3試合を残した第31節で決めた、2010シーズンの名古屋グランパス。2位との最多勝ち点差は、2018シーズンを制したフロンターレと2位サンフレッチェの12ポイント。これらも塗り替えそうな無類の強さにも、鬼木監督は「成長」の二文字を貪欲に追い求める。 「(今後の戦い方も)変わりません。決勝戦のようなつもりで戦おうと選手たちにも言っていますけど、今日のようなビッグゲームを勝つことでどんどん強くなる。まだまだ改善するところはありますが、勝つことに執着心をもっている選手たちの姿を誇らしく思っています」 7日には中3日でFC東京をホームの等々力陸上競技場に迎え、大会連覇がかかるYBCルヴァンカップの準決勝を一発勝負で戦う。毎年のようにドラマが起こる最終節は、今シーズンに限っては無縁。むしろシーズンが深まるごとに強くなるフロンターレが天皇杯を含めて、2000シーズンの鹿島アントラーズ、2014シーズンのガンバ大阪に次ぐ年間三冠を独占する期待が高まってくる。 (文責・藤江直人/スポーツライター)