東京のミシュラン掲載ラーメン店でチャーハンに注文が殺到する理由とは?文京区『本郷苑』の「唐揚げタルタルチャーハン」の旨さの秘密に迫る
実際に食べてみると、大きなエビは薄い衣をまとって揚げてあり、噛んでみると、見た目以上にプリップリのフワッフワ。薄味がついているものの、エビそのものの旨味が口中に広がります。これは良きエビに違いない! そして肝心のチャーハンですが、これもすごかった。チャーハンのために炊き上げたような、輪郭のしっかりとしたお米。レンゲですくうとハラリとほどけるパラパラ感。それでいて、口に入れて咀嚼すると、しっとり感もある……。まさに計算しつくされたようなチャーハンです。味の具合も絶妙で、角切りのチャーシューもたくさん入っていて最高のアクセントに。旨味たっぷりでめちゃくちゃ旨い!
そして忘れてはいけないのが、チャーハンに付くスープです。町中華のチャーハンや定食でおなじみのネギ入りスープですが、やはりここのは、看板商品の「ラーメン」が美味しいだけあって、スープも極上です。いやぁ、美味しい! というわけで、「海老チャーハン」を堪能していたところ、隣客の前に、別のチャーハンが運ばれてきました。これを見て、またしてもズキュンと胸打たれたのです。それはチャーハンの上に肉とタルタルソースがかかった「唐揚げタルタルチャーハン」なるものでした。
「こ、これは、絶対に食べねば!」と3回目の訪問を誓い、後日、再訪することにしたわけです。 考えてみれば、『本郷苑』はメニュー写真がないので、こうして実際に人が食べているのを見るまで、どんなものなのか一切わかりません。しかし見ると絶対食べたくなる。それほど、ここのチャーハンのビジュアルの威力は絶大です。そして実際に食べるとこれまた絶品すぎるので、再びリピートしてしまう……という輪廻転生が発生。だから、この店は、チャーハン注文率が高いのかもしれないですね。 というわけで、その「唐揚げタルタルチャーハン」を注文したわけですが……。
「唐揚げタルタルチャーハン」を注文すると、お店の方から「少々、お時間がかかります」とアナウンスされました。 カウンターからは調理工程がよく見えるのですが、まずは、唐揚げを揚げているようです。その唐揚げがまな板に置かれるのを目撃。かなり大きな唐揚げ。これをサクサクサクっと包丁で切る。この音がたまりません。そして、その湯気上がる唐揚げは、静かにチャーハンができる時をじっと待っています。 チャーハンは厨房の奥で、中華鍋で煽られ、お皿に盛り付けられて、この巨大唐揚げと合体。その上からタルタルソースをこれでもかとかけて、完成です。