小池都知事が記者会見9月4日(全文2完)日本のデジタル化の遅れが浮き彫りに
コロナ禍で浮き彫りになった構造的な課題は
テレビ東京:すいません、テレビ東京の吉田です。よろしくお願いします。社会の構造改革についてお伺いしたいんですけれども、このコロナ禍で浮き彫りになった構造的な課題について、どのようなものか詳しく教えてください。 小池:今回は社会と都政の両面から構造改革を進めていく。分かりやすく言えば、都政が変わることが1つのモデルになれるようにというふうに考えております。例えば5Gなどで、特にこの西新宿などをモデル地域にして、特に情報通信の分野を進めていくわけであります。今回、浮き彫りになった点というのは、全体として、世界と比べてみて、やはりデジタルトランスフォーメーション、デジタル化が非常に遅れたということがあります。いろいろテレワークを進めたけれども、最後はんこが必要で、そのために会社に行かなければならなかったとか、幾つか、これまでなんとか済ませてきたのが、スピード感がないとか、出せないとか、コロナで実際に動きが取れないとか、そういったことでまさに浮き彫りになってきたというふうに思います。 また、産業構造そのものも大きく変わってきているわけであります。今の世界の産業っていうか、総額で言うと上位を占めているのはほとんど、物を作らない、よって在庫がない、そしてグローバルで国境がない、そういった企業が非常に伸びてきていて、日本企業の姿形がなかなか見えなくなっているというような具合に産業構造も大きく変わっている。そういう意味では、このコロナ禍が浮き彫りにした課題はむしろ変わる、変えていくいろんなチャンスでもあろうかというふうに思っております。経済で大きな役割を果たしていく東京都にとりましても、ここは構造改革を進めることによって、国におけます経済の担い手として、さらに改革を進めていきたいと考えています。
現在地からデジタル化への引っ越し
それで都庁の改革ですけれども、先日も、会議のときにもお話がありました、有楽町から新宿に都庁そのものが引っ越しをした。それが昭和から平成への引っ越しだったのが、今回の西新宿における都庁の引っ越しは、現在地からデジタル化への引っ越しであるということを宮坂副知事がおっしゃっておられます。これも、先ほどオンラインで庁内の会議を行いましたけれども、この意識をみんなで共有することが都庁を大きく変えていく原動力になるかというふうに思っています。 日々改善ということで、特に情報通信の場合は日々どんどん変わっていくわけですから、これらも含めながら都庁としての働き方、都政のさまざまな手続きの改善など、これを重ねていって、そしてクオリティー・オブ・サービスと呼んでいますけれども、都民にとってのサービスを高め、そして都の職員の意識も高めていきたい、そういうふうに考えております。まさしく構造だと思います。じゃあ最後で。すいません。