9割の親が「やらせてよかった」…専門家が解説する「中学受験」知られざるメリット
いよいよ年が明けて、中学受験をする小学校6年生にとっては体調管理も含めた「準備」に一際神経を使う時期になってきた。かたや2月以降は新4年生が新たにこの「競争」に加わってくる。中学受験人気が高まる中、その影響は地方にも及んでいると言うのは教育ジャーナリストで学習塾業界誌「ルートマップマガジン」編集長の西田浩史氏。有料版「『もはや御三家と変わらない人気』近年の注目校の実名とは…過熱する『中学受験』親世代が知っておくべき『大学合格実績』『母親のキャリア』『コンサルと教育理念』の罠」では、中学受験の「ほんとうの受験対策」を特集しているが、改めて同氏に最新状況を聞いた。 【写真】子どもにとっては重大な人生の決断…何を基準に中学校を選ぶべきなのか
中学受験人気の一番の要因とは
中学受験の市場は過熱状態にあると言っていいでしょう。受験者数で見ると、2024年の入試では前年比で微減したものの、それまでは増加の一途を辿っていて、2023年にピークを迎えたところです。さらに受験率で見ると、2024年は過去最高の18.12%。来年も同じくらいの水準だと予想されています。 中学受験人気の要因は色々ありますが、「中学受験を経験して大学を卒業した世代が親になった」というのが、一番の要因だと思っています。そういう人が“我が子にも中高一貫校を”と考えるからこそ、受験者が増えている。自分たちが経験しているので、学校選びにも塾選びにもシビアになり、それが市場全体の過熱に繋がっているのだと感じます。今の親御さんは、皆さん受験について本当に詳しいですよ。 そもそもベースにあるのは、より良い大学に子どもを行かせたいという親御さんたちの思いです。もっと言うと、旧帝大、早慶などの名門大学に行かせたいということですね。 大学受験というゴールを前提に、戦略を考えるようになっており、首都圏であれば、せめてMARCH以上が最低ラインという考え方でしょうか。もちろん、「そういう人ばかりじゃない」「子どもに合う学びを与えたいだけだ」という人もいますが、大多数は大学受験を見据えての中学受験であるのは確かですね。皆さん腹の底ではMARCH以上、できれば早慶以上には入れたいという価値観があるように思います。