「浅はかな発想」…韓国の市民団体、「ソウル大学生の親ステッカー」人権委に陳情
学閥のない社会のための市民の会「思慮のない事業、警戒しなければ」
先日、ソウル大学発展財団がソウル大学生の家族であることを表示するステッカーを配布して物議を醸したなか、市民団体「学閥のない社会のための市民の会」(市民の会)が国家人権委員会に陳情書を提出した。 市民の会は19日、報道資料を発表し「思慮のない事業で物議を自ら招いたソウル大学に遺憾の意を表する」とし、「このような形態に警戒を示すために国家人権委員会に陳情する」と明らかにした。 これに先だち、ソウル大学発展財団はホームページを通じて、ソウル大学のロゴと英文の校名を背景に「I'M MOM」(私はソウル大生の子どもを持つ母親)、「I'M DAD」(私は父親)、「PROUD PARENT」(誇らしい親)などと書かれたソウル大学家族ステッカーを作り、ソウル大生の保護者に配布すると発表した。これに対し、学閥主義とコネづくり文化を助長するという非難と、海外大学では一般的に販売する「グッズ」に過ぎないという意見などが拮抗し、賛否世論が湧いた。 市民の会はこれに関して「入試の成功の頂点とみなされるソウル大学のロゴを活用して、その保護者に『子どもの入試の成功は親の業績であることを思う存分誇示せよ』と煽るものであり、その浅はかな発想には各界から激しい批判の声があがっている」と指摘した。また、ソウル大学の保護者のグッズに対抗する学閥のない社会ステッカーや学科のジャンパーなどのグッズを製作すると明らかにした。 人権委はこのように学閥主義を煽り差別的な文化を作ることに対して「成長する青少年らに社会が人格的に傷をあたえる可能性があり、学生間の序列文化を助長する」として、2015年に「特定の学校の合格垂れ幕掲示慣行」に対する改善を求める委員長声明を発表するなど、懸念を示してきた。 シン・ソユン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)