釣り公園で〝1メートルの魚〟を釣ることができるのか?
釣り場に着いたのは18時過ぎ
「うみかぜ公園」にするか迷った末に「横須賀市立 海辺釣り公園」へ。ここは22時で閉門となる公園だ。時計を見たらすでに18時を回っている。日曜日なので釣り場は恐らく混んでいるだろう。でも、一般的には夕飯の時間が近い。この時間に釣りを切り上げる人もいるはずだ。そう思っていると、釣り道具を持った熟年夫婦が公園から車へと戻ってきたので、声をかけてみた。 「釣れましたか?」 すると、旦那さんが照れ笑いを浮かべつつ、答えてくれた。 「いやいや、釣れないよ。釣れるのはこれからだってさ」 ふむふむ、彼らには悪いけれど、悪い知らせではない。まずは、荷物を持たずに釣り場へと偵察に出かけた。 公園の門をくぐり、トイレの横を通って、釣り場となる護岸が視界に入ると、目を疑った!人、人、人! 約450mある広大な釣り場に、釣り人がずらりと並んでいた。家族連れ、カップル、子供の軍団、ガチの釣り人…スタイルこそバラエティーに富んでいるが、ものすごい人数だ。18時過ぎにのほほんとやってきた私に、竿を出すすき間など皆無だった。
周囲に目を配らせながらもほっこり
もちろん、このまま何もせず手ぶらで帰る気は毛頭ない。仕掛けやエサまで買ってしまったのだ。まずは車まで戻って釣り具を選び、かなりの大荷物を抱えて釣り座を探しに出た。しかし、先端まで歩いても本当に割り込むすき間がなかった。弱った私はもともとこの情報をくれた友人に状況をLINEした。するとこんな返信が。 「暗くなってくると、家族連れが帰るよ」 なるほど、確かに子供連れで22時まで釣りをする人はめったにいないだろう。 私は小学3年生くらいの娘さんを連れたお父さんの背後に陣を構えた。よく見ると、私のように釣り場のキャンセル待ちをしている人もぽつぽつ見かける。時計を見ると、もう18時半を回っている。この親子、そろそろ帰るだろうか? いや、帰るに違いない。いや、帰ってくれ。そして、親子の会話が耳に入ってきた。 娘「パパ~、動画観てもいい?」 父「いいよ」 娘「パパ、釣りに来ると1.5倍くらい優しくなるね!」 ウ~ム、私の娘も小学校3年の頃はこんな感じだったなあ…と、釣り座が空くのを待ちながらもほっこりする。こんな無邪気な感じなら、19時になればお腹もすいてくるだろう。でも19時を回っても、彼らは帰るそぶりを見せない。それどころか、見える範囲のどの釣り客も帰らない。 娘「釣れないね」 父「そうだな」 おっ、そろそろ帰りたくなってきたか? 娘「でも何もなしで帰るわけにはいかないよね?」 え? その展開? 娘「明日も休みだから今日はとことんできるよね!」 父「うんうん」 こりゃダメだ。この親子ガチだわ(笑)。