自転車だって厳しく取り締まられて当然! 「ながら運転」と「酒気帯び運転」の罰則強化には最近事故が増加している背景があった
自転車の事故は増加傾向にある
警察庁の統計(平成25年~令和5年)によると、自転車に関連する事故の件数は、年々減少傾向となっていましたが、令和3年(2021年)から再び増加傾向に転じています。また、全事故に占める自転車関連事故の構成比は、平成29年(2017年)から増加の一途を辿っています。 さらに、自転車と相手当事者の関係の調査結果を見てみると、自動車が約76%ともっとも多くなっています。加えて、自転車と自動車の事故では、出会い頭が約55%でした。 自転車関連事故の増加、全事故に占める自転車関連事故の構成比の増加、自転車とクルマの出会い頭が多いなどの理由により、クルマだけでなく自転車を運転する人にも事故の原因があるといえるでしょう。このようなことから、自転車の罰則が強化されたと考えられます。
車両を運転することの責任を自覚することが大切
自転車は、免許不要で気軽に乗ることができる点が魅力ですが、法律上「車両」という扱いとなっているため、事故を起こしたとき責任を負わなければなりません。 自転車を運転している人のなかには、交通違反をしても検挙されることがないと考えている人も多いでしょう。しかし、自転車の運転者でも逮捕されることがあります。また、事故を起こして相手を死傷させた場合は賠償金の支払いが生じることもあります。 自転車を含む車両を運転する人は、運転することの責任を改めて自覚することが重要だといえるでしょう。
齊藤優太