台風14号、17日に西日本上陸か 当初の予想以上に発達
台風14号は16日午前、東シナ海にある。気象庁はこれまで、台風14号は東シナ海で温帯低気圧に変わるというシナリオを持っていたが、15日以降、東シナ海で予想以上に発達。台風のまま17日に西日本に接近、上陸する予報に変わったとして、暴風、高波、高潮や大雨による災害に警戒するよう呼びかけている。 台風14号は16日午前9時現在、長崎県五島市の西南西約440キロにあって、ゆっくりした速さで西北西に進んでいる。中心の気圧は990ヘクトパスカル、中心付近の最大風速25メートル。予報では、17日に西日本に上陸し、その後、温帯低気圧に変わりながら東進し、18~19日にかけて西日本から東日本を横断する見込み。 気象庁によると、台風14号は15日午前0時の段階で、活発な雲域がほとんどなくなっている状況にまで弱まっていた。このため、台風のまま日本に上陸することはなく、東シナ海の海上で温帯低気圧に変わると考えていたという。しかし、その後、台風の中心付近に再び活発な雲域ができて、雲の渦がつくられ始めたことから、台風のまま上陸する予報に変わったという。 台風14号が、当初の予想以上に発達した原因について、気象庁の岸本賢司主任予報官は「東シナ海の海面水温が台風を発達させてもおかしくないほど高い」ことを挙げ、「さらに発達する可能性もある」と話している。 岸本主任予報官は「台風のまま上陸することで、特に九州北部を中心に、暴風、高波、高潮などへの警戒が必要。また、台風が温帯低気圧に変わると、強い風が吹く範囲が広がるため、東日本や北日本など、中心から離れた地域でも、暴風、高波などに警戒してほしい」と話した。また、雨についても「瀬戸内地方など、普段は雨がそれほど降らないところであっても大雨となるおそれがある」として、警戒を呼びかけた。