「あなたの無事が、いちばん大事。」防災グッズを選べるギフトカタログ事業で新しい防災普及の可能性に挑む株式会社KOKUA代表にインタビュー
防災グッズが買えるecサイト
泉さん「もう1つの事業として防災グッズに特化した『パーソナル防災サービスPASOBO』を運営しています。 普通のecサイトとの違いは、診断項目を記入して貰うことで災害時のリスクを1人1人洗い出して『その人に必要な防災セットを松竹梅で提案』してくれます。 ライフギフトは、0から1を広げていこうと考えて始めたサービスだったのですが、それをきっかけに『このグッズはどこで買えますか?』『どういう備えが必要ですか?』みたいな質問をいただくようになりました。
こういったギモンに真摯に向き合うと非常に多くの情報を教えて頂く必要があるし、自分で調べて頂く場合も膨大な量の情報を勘案しなきゃいけないと私たちも実感しました。 0から1で増やした防災との接点を、1から10に増やすということにどういうリスクがあるのかを把握した上で取り組んで貰えたらいいのではないかとこういったサイトを始めました」
どうして防災に特化した事業を始めた?
泉さん「兵庫県の神戸市生まれの32歳になるのですが、私は幼少期で記憶がはっきり無いのですが、阪神・淡路大震災で家族が被災したことで生活が大きく変わりました。 毎年1月17日の発災した日には地震の話題が家族の中で出ることが多く、元々地震を中心に災害との接点が多かったです。 大学の入学の1ヶ月前に東日本大震災が起こり、中学高校はやっていなかったのですが、自分のルーツを改めて思い出しました。 何か出来ることが無いかと災害地域へのボランティアなどの取り組みを18歳から始めたんです。 防災グッズがあれば全てが変わるわけではないのですが、『防災グッズがある・備えをしている』というだけで変わることもあるというのを見聞きすることが多く、そういった機会を事業の力を通して実現したいと思いました。 社会人として就職した会社は、防災と関係ない広告の会社でした。 働きながらも有休を取り災害救援を続けていたのですが、自分のやってきたことを活かして少しでも貢献出来ることがあるならと思い、事業を立ち上げることを考えました。 ちなみに私たちの会社は3人で立ち上げたのですが、全員災害ボランティアを通じて知り合いました(笑)」 トムさん「KOKUAとして目指したいゴールについても教えて頂けますか?」 泉さん「まずは災害のリスクを知って頂くことが一番だと思っています。 災害時に自分にどんなリスクがあるかを知らない方は多いと思うんです。行政でも自分たちの避難計画を作りましょうと呼びかけています。 1人1人のリスクを全員が知っている状態を目指したいとまずは思っています。 もう1つは、身近に具体的な災害の影響が無いと、こういった行政の呼びかけや仕事だけでは距離が空いてしまう物だと思います。 実際に影響が無くても、例えば夜家族が遅く帰ってきたときに『遅いと危ないから迎えにいくよ』という流れがあると思います。 これは事件などに巻き込まれるかも知れない、夜道は危ないかもしれないという想像があるから、こういった『万が一を想定した危ないから』につながるんだと思っています。 こういった考えや備えを災害に対しても、行って頂ける人を増やしたいです」