EVナシでガソリンのみ ミニ・クーパーのオープン・モデルであるコンバーチブルがフルモデルチェンジ
今では貴重なコンパクトなオープン・カー
「ミニ・コンバーチブル」は、コンパクトなサイズの貴重なオープン・カーである。また、BMW世代になってから常にラインナップされ、ミニの中で定番といえる地位を築いてきた。 【写真90枚】3ドア・ハッチバック同様、クーパーの名が冠されるようになったミニの新型コンバーチブルの美しい背景で撮影された詳細画像をチェック ◆コンバーチブルもミニ・クーパーに名称変更 そんなミニのオープン・モデルが、2024年10月10日にフルモデルチェンジを受けた。2024年3月に行われたベースモデルである3ドア・ハッチバック仕様の刷新にともなうもので、ハッチバック同様にクーパーが車名に入り、ミニ・クーパー・コンバーチブルという名称になった。 ◆ユニオン・ジャックの屋根も選べる 新型も歴代モデル同様、電動式のルーフ開閉機構を備える。全開までの時間は約20秒。約30km/hまであれば開閉が可能だ。ルーフを40cmだけ開くサンルーフ・モード」も継承されている。 ソフトトップにはミニを象徴するユニオン・ジャックのデザインが生地に織り込まれた「MINI Yoursソフトトップ」をオプションで選択するもでき、MINIらしい個性を満喫できる。 ◆ミニのDNAを継承しつつ新意匠を盛り込む ひと目でミニと判別でき、同時に新型と分かるエクステリアも印象的だ。ミニのDNAを継承しながらも新しい意匠を盛り込んだデザインに刷新された。フロントマスクは、ミニらしさを象徴するクラシカルな丸型ヘッドライトと複雑な八角形の輪郭を持つフロント・グリルが目を惹く。また、後席乗員を保護するロールオーバー・プロテクション・システムを外観に溶け込ませることで、モダンでスタイリッシュな雰囲気を維持している。 そのほか、3種類からカスタマイズ可能な「LEDシグニチャー・ライト」や「ウェルカム/グッバイ・ライト」といったギミックも用意されている。 ◆完全にデジタル化 インテリアはベースモデルと同様、完全にデジタル化。ステアリング奥に配置されていたメーターパネルは廃止され、速度など運転に必要な情報は、前方のヘッドアップ・ディスプレイと円形有機ELセンター・ディスプレイに映し出される。これによりクラスを超えた広々とした印象をもたらしている。 また、カーブを描くダッシュボードには、布地を連想させる新しい素材が配置された。リサイクル・ポリエステルを使う新素材は、特別に開発された編み物を作るような製造プロセスにより、手入れが簡単で、しかも温かみの感じさせる新素材となっている。 ◆多機能なセンター・ディスプレイ ミニの特徴である丸形のセンター・ディスプレイは、最先端の有機ELテクノロジーと直径240mmの高品質ガラスが使用され、最適化された高感度タッチ機能を備えている。スマートフォンを操作するような直感的な操作が可能で、メイン・メニューでは、各機能がウィジェットとして横並びに配置され、スワイプやタッチで操作できる。 メーターとしての機能はもちろん、AR機能付きナビゲーション、メディア、電話、エアコン、各種機能設定など、すべての表示と操作を一括して円形有機ELディスプレイで完結する。 ◆利便性と快適性をアップ また、積載性にも配慮された。ラゲッジ内の2本のレバーを操作することで、開口部を広げることが可能だ。スムーズに荷物の出し入れができ、通常の位置では積込み開口部に通らない荷物でも収納することができる「イージー・ロード・システム付きラゲッジ・ルーム」も用意している。さらに、車内の空気の流れを整えて車内の温度を下げ、風を遮って快適性を高めるウィンド・ディフレクターは、容易に折り畳み式で、トランクに収納できる。両装備ともに標準となっている。 そのほか、インテリアの雰囲気を一変させることができる「ミニ・エクスペリエンス・モード」を全車に標準化。最先端の先進安全装備、AI技術を活用し、音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスができる「インテリジェント・パーソナル・アシスタント」なども用意されている。 ◆エンジンの出力違いで2グレード 導入グレードは2タイプで、新世代モジュール式の2.0リッター直列4気筒ガソリン・ターボの新型「ミニ・クーパー・コンバーチブルC」、その高出力版を積むの新型「ミニ・クーパー・コンバーチブルS」が設定されている。 価格は、コンバーチブルCが464万円、コンバーチブルSが514万円。納車は、2025年第一四半期以降の見込みとなっている。 文=塚田勝弘 (ENGINE WEBオリジナル)
ENGINE編集部