「コーチになりたいわけじゃなかった」名手ナッシュに現場復帰の意志なし?ネッツHC時代の苦悩を告白<DUNKSHOOT>
スティーブ・ナッシュは、リーグ史に名を残す歴代屈指の名司令塔だった。 華の“1996年ドラフト組”としてNBA入りし、18年のキャリアでアシスト王に輝くこと5回。オールスターに8度、オールNBAチームに7度選ばれ、フェニックス・サンズ時代の2005、06年には2年連続でシーズンMVPを受賞。バスケットボール殿堂入りを果たし、NBA75周年記念チームにも選出されている、文句なしのレジェンドだ。 【動画】最高級のスキル!ナッシュのスーパープレー集 そんな名選手も指揮官として成功を収めることはできなかった。アシスタントコーチの経験もないまま2020年にブルックリン・ネッツのヘッドコーチに抜擢されると、ケビン・デュラント、カイリー・アービング、ジェームズ・ハーデンのビッグ3を擁するチームを率いて2シーズン半で94勝67敗(勝率58.4%)の成績を記録。しかし、主力のケガやトレード要求、オフコートのトラブル、選手との確執の噂など様々な問題も巻き起こり、プレーオフで結果を残せないまま2022-23シーズン開幕直後に電撃解任された。 今オフ、ゴラン・ドラギッチ(元サンズほか)の引退試合に際してスロベニアを訪れたナッシュは、スポーツメディア『Eurohoops』のインタビュー内で、自身のコーチングキャリアについて言及。就任の経緯や苦悩について語った。 「コーチになるつもりはなかったんだ。ブルックリンがユニークな状況になっていて、私のところにやってきた。あっという間だったよ。異なる巨大案件に対処しなければならなかった。その多くはフロントオフィス、選手、代理人、それぞれの間の思惑を管理すること。それが私の仕事の大部分だ。この頃は権力のすべてを選手が握っているからね。 コーチをやっていて驚いたのは、あまりチームの中にいなかったこと。試合前、ハーフタイム、そして試合後に5分間だけ選手たちと話をする。チームで話すのはその時だけ。私は選手1人1人とつながりたかった。互いを信じ、選手たちがベストを尽くすための文化や環境を築くことが大事なんだ。最高の自分になりたいと思う気持ちが必要なんだよ」
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