「ジャングリア」に沸く沖縄県名護市は移住先としても人気! 子どもの保育料や医療費の無償化など理由を調査。移住者に暮らし心地などのインタビューも
それでも、アップルバナナに魅せられた荘司さんは、このバナナを新しい名護の名産品にしたいという意気込みで取り組んでいます。 「日本では、1房100円~200円のフィリピンなどからの輸入バナナか、1本1000円以上もする高額なバナナが流通していますが、中間の価格帯のバナナをほとんど見かけません。僕が名護で育てたアップルバナナは700円程度で流通しています。僕の感覚では、これがバナナの適正価格じゃないかなと思うんです。このバナナを、名護の新しい特産品として県外の皆さんにお届けできたらと思っています」
移住者と地元の憩いの場「ココノバ」
とはいえ、移住当初は誰でも孤独を感じることもありそうです。そんな、名護市に引越してきた移住者や、地元の大学生、住民などがふらりと訪れるのがコミュニティパーク「ココノバ」。
もともとは地域の診療所だった建物を改装し、1階部分はコワーキングスペースとテイクアウト専用カフェ、2階部分は本やテーブル、卓球台やビリヤード台などが立ち並ぶコミュニティスペースになっています。
ココノバは2022年1月にオープン。コロナ禍を経て「コロナであっても、コロナ後も、民間主体で街づくりをしたい。誰でもふらっと、開かれているという場をつくりたいという思いが一番のコンセプトでした」。ココノバのマネージャー、森下志穂さんは語ります。
ココノバの利用者数は累計1万7000人、月間平均およそ1400人。県外と移住者の比率は半々くらいだそうです。日中は開かれた公園をコンセプトに、中高生が学校帰りに立ち寄り、施設内で飼っている猫を撫でに来たり、大学生が飲み物を持っておしゃべりに興じたり。土日には子連れファミリーの姿も目立ちます。
この日初めてココノバを訪れたという親子連れはビリヤードに夢中。
看板猫のしらす君。
夜は地元の講師を招き、さまざまなスクールを開催。人気のヒップホップダンスやキックボクシングは、参加者が20名を超えることも。他にも、毎週水曜夜に開催されるミュージックナイトでは、ギターや三線、鍵盤ハーモニカ、太鼓などの楽器を持ち寄り、沖縄のポップスなどを参加者が自由に演奏しています。数名で始めたミュージックナイト、今やグループLINEの人数は60名を超えました。夜には、2階のカウンターはバーカウンターに様変わりします。
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