《目の健康を守るために》コンタクトレンズの疑問に回答「年齢制限はある?」「乱視や老眼でも矯正できる?」
Q.コンタクトレンズは乱視や老眼も矯正できる?
近視を矯正するというイメージが強いコンタクトレンズだが、結論からいうと乱視や老眼の矯正も可能だと吉田さんはいう。 ◆A.矯正可能だがタイプによってはコンタクトレンズが限定される 乱視とは近視や遠視と同じ、屈折異常の1つ。角膜や水晶体の形にゆがみがあることで、文字やものが二重に見えたりブレて見えたりする状態。実はこのゆがみは、程度の差があるものの、ほとんどの人にあるという。その上で、大きく分けて乱視には正乱視と不正乱視の2つのタイプがあり、これは眼科で診断される。 「正乱視は角膜や水晶体が上下、左右、斜めのいずれかの方向に傾いたラグビーボールの形になっているために焦点が合わない状態のことです。不正乱視は角膜の表面に不規則なでこぼこが生じたり、ゆがみが生じたりすることでピントが合いにくい状態です」 正乱視はソフトコンタクトレンズでの矯正が可能だが、不正乱視はハードコンタクトレンズでの矯正になる。 ◆老眼はなるべく早く遠近両用に切り替え 老眼も、遠近両用コンタクトレンズでの矯正が可能だ。老眼は、水晶体の厚みを変える機能(調節)が衰えて、近くにピントを合わせるのが難しくなることによって起こる。 老眼は大体40歳前後から現れるが、コンタクトレンズで矯正するのであれば早めの切り替えがよいという。 「遠近両用のコンタクトには、遠くを見るための度数と近くを見るための度数が同心円状に交互に入っています。遠近両用のコンタクトは、加入度数(近くを見るための度数と遠くを見るための度数の差分の数値)が小さなものからのほうが慣れやすいといわれています。そのため、老眼がはじまったと思ったらなるべくすぐに遠近両用のものに切り替えると、早く慣れることができますよ」 ◆教えてくれたのは:株式会社パレンテ代表取締役・吉田忠史 よしだ・ただし。2011年に株式会社パレンテ代表取締役就任。コンタクトレンズECサイト「レンズアップル」を運営するほか、 自社ブランド「WAVE」では「“見える”をもっと楽しく。 “見える” をもっと手軽に。」 をコンセプトに、コンタクトの枠を越えた商品・サービスを展開し、 視覚を通じて人生を豊かにすることに貢献。 日本一コンタクトを愛し日本一コンタクトを売りたい男として、YouTube「コンタクト社長よしだちゃんねる」 を配信している。
【関連記事】
- 健康寿命を延ばすうえで重要なカギとなる「目の老化」 最初に来るのが「老眼」、つづいて「白内障」「緑内障」 予防のためには“40才を過ぎたら1、2年に1回の眼科検査”
- 《眼精疲労や視力低下も》スマホで斜視になるメカニズムとは?NG習慣と予防&改善のメソッドを眼科医が解説
- 《目の不調や病気を早期発見!》世界中から患者の絶えない眼科医が解説する、カレンダーを使った方法など5つのセルフチェック法
- 《後悔しない「白内障」の手術》眼内レンズは生活スタイルに合わせて種類を選ぶのが重要、再手術はリスクが高く体に負担
- 《注意すべきは視力じゃなかった》目の病気の発症リスクを高める「強度近視」とは?進行を防ぐために今すぐできること