ダルビッシュと本田圭佑が木村花さんを傷つけたSNS誹謗中傷対策で共闘…「こうすれば”クソリプマン”はいなくなる」
最後のシーズンはほぼ戦力外の扱いを受けながらも、逆境から逃げなかった自負がある。こうした経験が「ちゃんと強い人を狙うこと。」や「俺んところに来い。」といった部分が反響を呼んだ、前日のツイートにつながっている。一夜明けたツイートでも、本田はこんな言葉を続けて紡いでいる。 「解決方法の意見は分かれると思ってて、ただいずれの方法も簡単なことじゃない中で、僕は誹謗中傷をする人を受け入れることで解決できる日を夢みてます。」 新型コロナウイルス禍に見舞われ、世界中でスポーツが中断を強いられていた先月下旬に、本田とダルビッシュは間接的ながらも接点をもつに至っている。スマホなどを通じて音声コンテンツを定額配信する、本田が新たに立ち上げたサービス『NowVoice』に集結した日本人のトップアスリートたちのなかに、メジャーリーガーからダルビッシュが名前を連ねていたからだ。 「本田さんが始めたNowVoiceになぜか自分なんかが入ってしまいました。。iPhoneのマイク壊れるぐらい喋ったろかい!」 ツイートのなかでは「さん」づけで意気込みを語っているダルビッシュだが、実はともに1986年生まれで、本田よりも約2カ月遅れの8月に34歳の誕生日を迎える。これまでもツイッターを介してお互いを認識していたからこそ、動画ではなく音声を届ける新たな試みに参画したのだろう。 誹謗中傷に対するほぼ同じスタンスを図らずもつぶやいた今回のツイートにも、賛同する声が寄せられる一方で、厳罰が下されるべきだというリプライも飛び交っている。なかにはアスリートへ向けられる批判と人格を否定する誹謗中傷とは、似て非なるものだとする意見も見られた。 もっとも根底に流れる、人間を追い込む心ない誹謗中傷は絶対に許さないという思いは変わらない。さまざまな議論が日本社会に巣食う状況を改善させる第一歩になると信じているからこそ、本田とダルビッシュは国境や時差を越えて忌憚のない持論を、批判を恐れることなく発信し続けている。 (文責・藤江直人/スポーツライター)