なぜ角田裕毅の来季F1デビューチームとして確実視されているアルファタウリは沈黙を守っているのか?
日本人F1ドライバー誕生が、また一歩近づいた。F1のサクヒールGPのサポートレースとして開催された2020年シーズンのFIA-F2選手権の最終戦の2つのレースで、角田裕毅はポールポジション、優勝、2位表彰台、ファステストラップと大活躍。43ポイントを加算してシーズン合計200点とし、ミック・シューマッハ、カラム・アイロットというフェラーリの育成ドライバーに次いで、ランキング3位でシーズンを終えた。 角田の今シーズンの成績は、優勝3回、ポールポジション4回、表彰台7回という素晴らしい内容で、2020年のFIA-F2選手権のドライバー・オブ・ザ・イヤーが授与された。さらにルーキードライバーでトップとなる成績を収めた角田は、ルーキーの中で最高の成績を残したドライバーに与えられるアントワーヌ・ユベール賞も受賞している。 アントワーヌ・ユベールは、2019年のベルギー、スパ・フランコルシャン・サーキットで行われたFIA-F2選手権第9戦のフィーチャーレースで多重事故に巻き込まれて事故死したフランス人ドライバーで、角田にとって「僕のドライビングスタイルに大きな影響を与えてくれたドライバー」でもある。 FIA-F2選手権でランキング3位となった角田は、F1参戦に必要なスーパーライセンスポイントを獲得した。あとはF1に参戦している10チームの中から、2021年のレギュラードライバーとして、角田と契約を締結したとの発表を待つだけだ。 もちろん、そのチームはレッドブルの姉妹チームであるアルファタウリだ。 角田はホンダの育成ドライバーであると同時に、レッドブルのジュニアチームの一員でもある。すでに11月4日にイタリア・イモラでアルファタウリが行ったプライベートテストに参加。2018年型のトロロッソSTR13・ホンダを走らせており、アルファタウリのシートが確実視されている。