イライラ、寝起きがだるい...「働きすぎている人」にでる体の危険信号
「頑張る」のではなく「自分の機嫌を取る」
この仕事をしていると、よく言われるのが「自己肯定感を上げるために、何をすればいいのか?」ということ。確かに、働きすぎる人や自分を責めすぎる人にとって「自分で自分を認めてあげる力」を養うことは重要です。これについては著書で詳しい方法を紹介していますから、興味がある方は参考にしてみてください。 ただ、多くの方から相談を受けていて感じるのは「自己肯定感を上げる前に、まずストレスを抜くべき」ということ。自分の心に余裕がなければ、なかなか自己評価は高まりません。 こうして「自己肯定感」という言葉に注目が集まるのは、心理カウンセラーとして嬉しいことですが、それを高めるステップに進むためには、その前に長年の「不安・恐れ」「オーバーワーク」「自己否定」といった習慣から抜け出す必要があるのです。 また、頑張りすぎるタイプの方の場合、「自分を休ませ、余裕を取り戻そうとして頑張ってしまう」という例も少なくありません。例えば、「週に一度は、絶対にオフの夜を作らなくては!」「社外の人と交流しなくては!」というように......。 ですが、そんな義務感で取り組んでしまうと、かえって効果はあがらないもの。ぜひ「頑張らない」ことを意識してみてください。基本的に、自己肯定感は自分の気分を良くしてあげるほど高まります。頑張るのではなく、自分の機嫌を取ってあげる。義務をこなすのではなく、気分のいいほうを選んでいく。そんな意識で、緩やかに取り組んでいただければと思います。
根本裕幸(心理カウンセラー)