イライラ、寝起きがだるい...「働きすぎている人」にでる体の危険信号
心身に良くないとはわかっていても、つい深夜まで働いてしまう──そんなミドルは少なくない。『THE21』2024年1月号では、「頑張りすぎ」を抜け出すための2つの習慣術について、心理カウンセラーの根本裕幸氏に話を聞いた。(取材・構成:川端隆人) 40代から健康診断でチェックすべき「4つの数値」 ※本稿は、『THE21』2024年1月号特集「なぜか「いいこと」が起こる人の小さな習慣」より、内容を一部抜粋・再編集したものです。
「不安の習慣化」が頑張りすぎを引き起こす
職場によくいる、つい頑張りすぎてしまう人。読者の方の中にも、いらっしゃるかもしれません。その原因は、たいてい不安と恐れにあります。例を挙げれば「完璧に仕上げないと、上司の期待に応えられない」「結果を出さないと、今の地位を維持できない」といった感情です。 そんな中で、もっといい結果を出すために、もっと頑張らなくては......というプレッシャーから、オーバーワークになる人が多い。皆さんも、一度はそうした経験があることでしょう。この意識がさらに進むと、「まだ頑張りが足りない」「結果を出せていない」「自分はダメだ」という自己否定にまで進んでしまう人もいるわけです。 こう考えると、不安と恐れに呑まれ、自己否定まで進んでしまう傾向のある人というのは、なにも昨日今日でそうなっているわけではありません。基本的には、人生のもっと早い段階から不安と恐れを抱えて生きてきた場合が多いのです。 子どもの頃から「親からの期待、先生からの期待に応えなければ」「受験で結果を出さなければ」といったプレッシャーを感じ続け、そのまま就職して現在に至っている。そしてその意識を会社に入った後も持ち続けてしまい、40代・50代になった今では、こうした不安と恐れで己を動かしすぎることがすっかり「習慣」になってしまっている──そう理解しておくのが正しいだろうと思います。 それに加え、世代が上がると共に、程度の差はあれ社内での立場は上がり、責任やプレッシャーも重くなります。この状況から脱するには、気長な取り組みが必要なことは理解しておくべきでしょう。