今日スペインと初戦!“日本版ドリームチーム”八村塁と渡邊雄太はNBAで何を手にして東京五輪に挑むのか
実際、「NBA本契約」という言葉以上にコーチから信頼され、試合に勝つために起用されていたことは、今季の渡邊にとって非常に大きな進歩があった点だ。 そして、その渡邊を支えたのが、八村と同じくチームメイトだ。 ラプターズは2年前の王者。当時チームを引っ張ったカワイ・レナードが優勝後フリーエージェントで去ったが、昨季も東カンファレンス準決勝を第7戦まで戦った末の敗退と東のエリートチームとして存在し続けていた。ところが今季は勝ち星がなかなかつかずフラストレーションの溜まるシーズンとなった。それでも主力達は腐ることもなく、これから伸びていく若手を励ますことを決してやめなかった。渡邊も「いつも全力で試合に向かい、一丸となって戦うチームでした。このチームでプレーするのはとても楽しかった」と振り返った。 今季を終えて渡邊は「メンタル的にも、プレーヤーとしての技術的にも一番成長出来た1年だった。当然もっと勝ちたかったけれど、収穫が本当に大きかったシーズンだった」。その表情には充実感が漂っていた。 すでに高い評価を得ていたキャリアの始まりから、さらに上のレベルに上がっていく貪欲さを見せた八村と、どんな苦境も跳ね返し、成長に繋げてきた渡邊。すでに国際強化試合でその影響力を発揮しているが、今後もコート内外問わず、日本代表にインパクトを与え続けるだろう。(文責・山脇明子/米国在住スポーツライター)