延期のNBA日本人対決が4月5日に実現?!2人を教えたコーチが語る「八村塁と渡邊雄太が存在感を示せているワケ」
米プロバスケットボールNBAは24日(日本時間25日)、今季後半戦の日程を発表し、八村塁(23)が所属するウィザーズと渡邊雄太(26)のラプターズは4月5日と5月6日に対戦が組まれた。2月10日の両チームのカードでは渡邊が左足首捻挫のため欠場。昨季に続く二人の対決は持ち越しとなったが、次なる対戦に期待がかかる。 八村は22日のレイカーズ戦でスーパースターのレブロン・ジェームズに対して好ディフェンスを見せ、オーバータイムでの勝利に貢献。23日のクリッパーズ戦ではチームは敗れたものの、NBAトップ級の選手カワイ・レナードとのマッチアップでフィールドゴール6本中2本(うちスリーポイントは4本中1本)の成功に抑えるなど健闘。同クリッパーズ戦を終えた時点で自己最長の9試合連続二桁得点も記録するなど、評価を上げている。 また渡邊は新天地ラプターズでの今季、相手の主力を止める場面を何度となく見せディフェンス力の高さを発揮。常に全力で挑むハッスルプレーで試合の流れを変えるなど自らの役割を全う。スリーポイント力も向上させ、ツーウェー契約とはいえ、24日時点で故障時以外はすべてベンチ入りするなど信頼も得ており、NBAという舞台で十分に戦えることを証明している。
先駆者としての責任
日本人NBA選手として世界最高峰でプレーする2人。 八村が「テレビなどでも見られているということは分かっているので、そういうところは意識しながらやっています」と言えば、渡邊は「自分達が先駆者としてもっともっと活躍して日本の子供達にどんどん夢を与えていけたらと思います」と話すなど、日本のバスケットを盛り上げたいという思いを常に持っている。 その八村と渡邊が、表舞台に出ていく前の努力を目にしてきた人物がいる。二人が所属している代理人事務所ワッサーマンが抱えるトレーニングコーチ、オリン・シンプリス氏だ。 オフシーズンはワッサーマンに所属するNBA選手らが同氏の下にやってきてトレーニングを行う。 2019年のドラフトで1巡目全体9位の指名を受け、ルーキーシーズンからウィザーズのスターターとして存在する八村とドラフト外から這い上がって今の立場を手に入れた渡邊。それぞれ違う道を歩んでここまで来たが、同氏の話を聞くとそれはオフシーズンの練習の場でも同じだった。 「塁はロッタリーピック(1~14位指名)だ。選手達から非常にリスペクトされている」とシンプリス氏。 「でも雄太は自らの実力を証明することでリスペクトを得てきた。雄太は大学時代、全米でも有数のディフェンシブ・プレイヤーだった。それなのに選手の中には彼を知らずにピックアップゲームで1対1を仕掛けるものがいる。そして、雄太がいかにタフで運動能力がある選手かを知らされるんだ。雄太の場合、オフの練習はこういうことから始まり、しばらくするとリスペクトされる存在となっている」と言う。