限定無料サービスも話題!「客単価は一般書店の2倍以上」入場料のある本屋「文喫」が名古屋にオープン
◆入場者の半数が本を購入。客単価は一般書店の2倍以上!
実は「文喫」を運営するのは本の大手取次会社である日本出版販売株式会社。「文喫」には「本を手に取ってもらうきっかけづくり」という狙いがあります。 同社広報課によると「本の買い上げ率は非常に高く、六本木と福岡天神では入場者の半数近くが本を購入されています。また、本の購入単価も高く、通常書店の2倍以上になっています」といいます。 「文喫 栄」では「本屋というよりも喫茶店としてご利用するお客様が多い印象です」と店長の棚橋さん。「シニア世代による短時間の利用が多い」といいますからまさに喫茶店感覚です。 その一方で「4~5冊まとめ買いするお客様も少なくなく、また普段はなかなか手を出しにくい、1万円を超す高額な本をお買い求めくださる方もいらっしゃいます」とのこと。 店内はレトロ喫茶調の「喫茶 セントラルサニー」の他、落ち着いた書斎風の「読居 嘴広鸛」(ハシビロコウ)、小上がりでクッションに体をうずめてくつろげる「POPUPスタンド COFFE」(コッフェ)、ビジネス書を中心にそろえて個室ブースや会議室もある「WORK&STUDY DENGEN」など、多彩なスペースがあり、用途に合わせて使い分けができそう。 地元の人気カフェやサンドイッチブランドとのコラボもあり、食との出会いも併せて楽しめます。 さらに「平日は名古屋独自のフードメニュー+入場料のランチプラン=1485円がある他、デザートプランの導入も計画中」(店長・棚橋さん)とのことなので、使い勝手はいっそうよくなりそうです。 町の書店が減少している中、新しい本との出会いを提供してくれるのが「文喫」の魅力。 書棚は細かくテーマごとに分けられ、少しずつひもづいたタイトルが並べられているので、まったく知らなかったけれど興味を引く本が次々に見つかります。 本好きの人はもちろん、普段読むのはベストセラーや好みの分野のガイドブックが中心というライトユーザーも、来る度に一期一会の本との出会いがあるはずです。
▼大竹 敏之プロフィール
愛知県常滑市出身。大学卒業後、名古屋の出版社に勤務し、その後フリーライターとして独立。雑誌や新聞、Webメディアなどに名古屋の情報を発信する。著書は『間違いだらけの名古屋めし』(ベストセラーズ)『名古屋の喫茶店 完全版』(リベラル社)など多数。
大竹 敏之(名古屋ガイド)