3種の肉の旨みが溶け出す!〈普通の土鍋で作る〉本格煮込み料理レシピ
〈普通の土鍋で本格煮込み料理〉ボッリートミストを作ろう【いそがし家庭は金で解決だ!】
毎日の料理の手間や負担が減らせる調理器具があれば、ごはん作りはラクになる、そしてよりおいしくなる! お掃除を自動掃除機に頼るなら、料理も便利な道具を活用しませんか? 【土鍋で作る炊き込みご飯】失敗しないプロのコツ アイデア溢れる料理家としても人気の高い稲田俊輔さんが、おすすめの製品を使った夕ごはんに役立つオリジナルレシピを提案します。忙しい家庭にとって一番惜しいのは「時間」。優秀な調理器具や調理家電で貴重な時間を手に入れる=【お金で解決しよう!】という連載です。 今回は土鍋シリーズのラスト。なんと3種類もの肉を使った本格的な煮込み料理を作ります。
前回に引き続き、「普通の土鍋」を使って作る、稲田さんおすすめの料理をご紹介します。今回は肉の煮込み料理です。 土鍋は肉の煮込みととても相性のいい調理器具。肉の筋や繊維は、弱火でじっくり煮込むことでとろけるようにやわらかくなります。熱伝導率の低い土鍋は、「じっくりコトコト煮る」ことが大の得意。かたまり肉を土鍋で煮ることで、肉はやわらかくなり、そしてゆで汁には肉の旨みが溶け出し、スープとしても活用できます。 稲田さんが提案してくれたのは、「ボッリートミスト」。イタリア・ピエモンテ州を発祥とする郷土料理で、ボッリート=ゆでる、ミスト=ミックス(盛り合わせ)という意味があります。 「言うなればイタリア風のおでんです。さすが肉食民族という趣の料理ですが、だしを使わず肉を水から煮ればよいし、切らずにかたまりのまま入れればいいので、実はおでんよりずっとお気楽な料理なのです。牛肉も安価な輸入肉でOK。十分おいしくなります。 肉に合わせる野菜は玉ねぎだけ。にんじんやじゃが芋など、ほかの野菜も入れたくなりますが、そうするとどんどんポトフに近づいていきます。それはそれでおいしいのですが、この料理はいさぎよく、肉とスープを楽しみましょう。牛、豚、鶏肉を組み合わせると、それだけでごちそう感がアップするし、そしてなにより、スープがおいしくなります。実はこの料理の主役はクリアなスープ! と言えるほど、絶品。ぜひ肉とスープは別に盛り、それぞれのおいしさを味わってみてください。 煮込むときに加えるハーブは、好みのものを組み合わせればいいのですが、ローリエを入れると肉の臭みが軽減され、風味がグンとよくなるので、ぜひ。また肉につける<モスタルダ>とは、果物や野菜のシロップ煮をマスタードと合わせたイタリアの保存食。今回はりんごジャムとマスタードを混ぜた簡易版モスタルダをご紹介します。甘酸っぱい風味がボッリートミストとよく合います」(稲田さん) 3種の肉と玉ねぎ、そしてハーブを加えて煮るだけなのに、レストラン級のおいしさにびっくり! お腹も大満足の「ボッリートミスト」。感動のおいしさをぜひ味わってみて。