大阪府・吉村知事が定例会見7月14日(全文4)「どこかに在庫あるはず」は現実見ない意見
一般医療への制限がどの程度かかるのか
関西テレビ放送:あとこの580床になるときに、一般医療への制限っていうのが気になるところかなと思うんですけれども、580床になった場合に、どれぐらいの制限がかかるのかっていうのは知事としては現状どのように考えられていますでしょうか。 吉村:かなり大きな制限がかかると思います。手術については、急ぎでないものについては、もう停止、診療科目についても病院ごとによって違うと思いますけれども、例えばこの病棟については停止するとか、緊急な手術以外は停止するとか、あるいは緊急な手術は近くのこっちの病院で診てもらう代わりに、この病院については全てもう停止するとか、そういったことはいろいろ近隣で話し合いもしながらやっているわけですけれども、これはまさに災害医療というイメージを持ってもらったほうがいいと思います。 常に、これをやるというのは、裏を返せば通常の医療について大きなストップをかけている。通常医療について、大きな負担をお願いするということが前提になります。だからやはりこれは災害医療レベルと。もともとだって大阪のICUというのは500から600しかないわけですから。このときはもう、これはICU以外の病床も入っていますけど、ほぼほかの脳梗塞、心筋梗塞、いろんな高度な交通事故、さまざまあるので、そういった意味では通常医療についてはかなり制限した状態になっているということになると思います。
ワクチン供給が足りないという風評被害が広がっているとの発言どう思う?
関西テレビ放送:ありがとうございます。あと1点、話が変わりまして、自民党の下村政調会長が、ワクチン供給について足りないという風評被害が広がっているという発言がきのうあったんですけれども、それについて知事はどのように考えられますでしょうか。 吉村:これ、大阪に関して言うと、例えば一番大きいのは大阪市ですけれども、大阪市自身が現実に24区の集団接種会場も閉鎖の判断をされました。いったん中止ですね。それから個別医療機関についてもワクチンの供給量についてはいったん制限するという判断をされています。例えば大阪市1つとっても、1人でも多くの人にワクチンを打ちたいのに、市長自ら進んで接種会場を閉鎖するとか、個別医療機関にワクチンの供給を限るっていうのは、これは断腸の思いだと思います。在庫があったらそれをする必要ないわけですから、だから在庫はないんです。当然、2回目の接種分は確保しておかなきゃいけないっていうのは当たり前ですけれども、これ、大阪市だけじゃなくて堺市も集団接種会場、一部閉鎖しているし、ほかの市においてもさまざまこれは供給が足りないということで、そういった閉鎖をしたり、実際、供給を減らしていると。 現実に供給量で見ても7月、6月の供給量と比較しても今だいたい60%です。4割減の状況になっています。希望量に対していくともう25%です。ですので、だから逆に希望量も増えてきているっていうのは、接種能力が高まってきているっていうのもやっぱりあったと思います。大阪市も今現在1700の機関で個別接種やっているわけですけど、もともとは1200か1400ぐらいから、どんどん積み上がってきていますので、やっぱりワクチンの供給に合わせて、今までは打ち手不足等々指摘、少し前はされてたんですけど、ここはなんとか解消しようというので接種能力が急激に上がってきたというのもあると思います。接種能力がどこの自治体も上がってきたと。それに対して逆に供給量は先ほど申し上げたとおり、客観的に40%減になっているわけです。希望量ベースでいくと7月の最終週においては、希望量に対して28%ですから、明らかに接種能力が高くなったというのが実態だと思います。