J3開幕 上位リーグに近いクラブはどこ?
J1、J2に遅れること1週間。今シーズンからスタートするJ3が3月9日、いよいよ開幕する。東北から3チーム(盛岡、秋田、福島)のほか、町田、Y.S.C.C.横浜、相模原、長野、金沢、藤枝、鳥取、琉球が上位リーグを目指してしのぎを削ることになる。また、育成目的として、22歳以下のJリーグ選抜チーム「J-22」も参戦する。J3の発足で、Jリーグ傘下のクラブは52(J1:18、J2:22、J3:12)となる。では、J3に参戦するチームでもっともJ2、J1に近いクラブはどこか、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの大野知也氏、里見祐介氏に、集客力やスポンサー面などを含め、チームごと多角的に分析してもらった。 ■長野パルセイロ(JFL1位) 長野はJFLで2011年に2位、2012年に2位、2013年に1位になっている。戦力的にも充実していて、上位リーグを狙える存在といえるでしょう。J2の松本山雅とは北信越リーグ時代より鎬を削ってきた仲であり、この度、悲願のJクラブになった。長野市は推進協議会を発足させていて、地域が連携していて、自治体の協力が得られています。 課題はハード面。スタジアムの問題があります。スタジアム(佐久総合運動公園陸上競技場)のキャパがJ2の基準(1万人収容)に足りない9500人。少し増設すれば、J2はクリアできるかもしれないが、J1(1.5万人)はすぐにはできないでしょう。トイレの数などのファシリティにも課題が残っています。そこをいかにクリアするかが、上位リーグへ行くための課題になるでしょう。 ■Y.S.C.C.横浜(JFL12位)、SC相模原(JFL3位)、町田ゼルビア(JFL4位) Y.S.C.C.横浜は、横浜市とって3つ目のJクラブです。相模原も神奈川県。神奈川県には、すでに4クラブがあったので、これで6クラブになりました。また、町田は東京なので、東京都で3つ目のJクラブです。神奈川や東京に集中しているようにみえますが、「Jリーグ100年構想」で言えば、全国100クラブを作る、という目標があります。その観点では、人口の多い都心部にクラブが集中するのは、自然の流れになります。また、Y.S.C.C.横浜の運営法人である特定非営利活動法人横浜スポーツ&カルチャークラブは総合型地域スポーツクラブであるため、Jリーグが目指す地域スポーツ振興の形に近いとも言われております。