基本のお世話のポイントを押さえれば、多肉植物は難しくない!
『趣味の園芸』8月号の「わかりやすさMAX 夏の多肉栽培」では、多肉植物の基本の育て方と、夏ならではのお世話のポイントを、多肉植物の栽培に精通した長田研さんにわかりやすく紹介していただきました。これから多肉植物を始める方はもちろん、これまで枯らしてしまった方も必見です。一部を抜粋して紹介します。 初心者でも育てやすい種類(多肉植物・サボテン図鑑)
多肉植物は難しくない
多肉植物は葉や幹、根などに水分を蓄え、肉厚で個性的な姿のため、育てるのが難しいイメージがあるかもしれません。 でも、草花のように花がら摘みや切り戻しの作業に追われることはありません。また、盆栽のように小さな鉢植えのものもありますが、夏の朝夕に水やりする必要もありません。一般の草花を育てた方にはむしろ管理はラク!と感じるかも。初心者でも基本を押さえれば気軽につき合える植物です。
庭もベランダも日当たりと風通しを
鉢植えでユニークな姿の多肉植物は室内に飾って楽しみたくなりますが、育てる場所は戸外。そして、日当たりと風通しがよいところが基本です。ただし梅雨どきや秋の長雨、寒さが厳しい冬は、雨や寒さが避けられる場所に移動させます。置き場を変えても常に風通しをよくすることは忘れずに。
くれぐれも生育型を確認して水やりを
多くの多肉植物は乾燥地帯に自生し、その環境は日本とはかなり異なります。そのため、日本で生育する季節によって、春秋型、夏型、冬型の3タイプに分けられ、それらを「生育型」と呼んでいます。 例えば夏型の場合、生育する夏には水やりをしますが、休眠する冬は基本的に断水(水やりをしない)です。もし夏型を冬型と勘違いして育てると真逆のお世話になってしまい命取りに。 まずは育てる多肉植物の生育期を知ることが栽培の第一歩。入手するときは生育型をラベルで確認したり、お店の人に尋ねたりしましょう。 8月号では、生育型の3タイプや、夏を乗り切るための置き場・水やりのポイントなど詳しく紹介しています。
教えてくれた人/長田 研(おさだ・けん) 園芸研究家 アメリカ・バージニア大学で生物と化学を専攻。静岡県沼津市で多肉植物を中心にしたナーセリーを営む。タネまきはほとんど自らが手がけ、あまり流通していない種類について探究を続けている。その経験と幅広い知識で、初心者から愛好家までわかりやすいアドバイスで信頼が厚い。また国内外のイベントにも積極的に参加。著書に『NHK趣味の園芸 12か月栽培ナビNEO コーデックス』(NHK出版)ほか。 ●『趣味の園芸』2024年8月号 「わかりやすさMAX 夏の多肉栽培」より