急な「めまい」発作の“引き金”となる6つの要因、とくに急激な「気圧の変化」には注意が必要
ただし、もし30分ほど経過しても強い症状が改善されないようであれば、耳が原因ではなく、脳の疾患などの原因も考えられるため、救急病院に行きましょう。救急車を呼んでもかまいません。 ■「6つの前兆」を知ればめまいの発作は防げる 「いつめまいに襲われるか、不安で遠出ができないんです」 「近所のスーパーに買い物に出かけるくらいでもドキドキで……」 そんな悩みを訴える患者さんはたくさんいます。多くの人は、めまいは突然、襲いかかってくるものと思っているようです。しかし、それは間違いで、めまいには、いくつかの前兆があるのです。
そこで、私がいつも患者さんにお伝えしている「6つの前兆」をご紹介しますので、下のイラストをご覧ください。これは私が長年の治療経験から突き止めたものです。 ※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください めまいの前兆があったときは、とくに次の3つの行動をしないよう注意してください。 ①めまいを警戒しすぎる 前兆を感じたからといって、絶対にめまいの発作に襲われるというわけではありません。「来るぞ、来るぞ」と、身構えすぎるのもストレスになり、めまいを誘発するおそれがあります。「来るかも!」と思ったら、神経質になりすぎず、深呼吸をするなどして、心を落ち着かせてください。
深い呼吸には、高ぶった交感神経を鎮め、体をリラックスさせてくれる副交感神経を優位にする効果があるため、めまいの発作を抑えることが期待できます。 ②余裕のないスケジュールを立てる 外出先で前兆を感じたときには、日陰のベンチでしばらく休むなど、無理に体を動かさないようにしましょう。とくに、時間に追われているときなど、ついつい予定を優先させて、無理に電車やバスに乗ったりすると、症状が強く出てしまう可能性もあります。
そのため、常に乗る予定だった電車を何本か見送れるくらい余裕のあるスケジュールを組んで行動することを心がけることも大切です。 ③車を運転する 絶対に避けていただきたいのが車の運転です。運転中に前兆を感じたら、運転を続けずに、すみやかに路肩などに停車して、落ち着くまで車内で休んでください。 ■知っておきたい! めまいを起こす「6つの引き金」 めまいは、発作のきっかけとなること、悪化させる要因を知っておけば、事前の対策ができますし、発作に襲われずに済みます。ここからは「めまいが起きやすいシチュエーション」をご紹介します。