急な「めまい」発作の“引き金”となる6つの要因、とくに急激な「気圧の変化」には注意が必要
多くの人が、突然、襲いかかってくるものと思っている「めまい」の発作ですが、横浜市立みなと赤十字病院めまい平衡神経科部長の新井基洋氏によれば「それは間違い」だそうです。 めまいの発作を事前に察知するための「前兆」と、発作につながりがちな「引き金」について、新井氏の著書『1万人を治療してきた名医が教える 自力で治すめまいのリセット法』から、一部を抜粋・編集して解説します。 【イラストで見る】めまいが起きる「6つの兆候」 ■まずは安静第一! めまいが起きたときの対処法
激しいめまいに襲われたら……、まずは、安静にしましょう。可能であれば、照明を暗くして、静かな場所で横になってください。このとき、体を締めつけると症状が悪化するので、下着、ベルトやネクタイなどはゆるめましょう。 めまいの原因は耳にあることが多いため、左右どちらの耳が悪いのかを事前にチェックしておくのもおすすめです。 悪いほうの耳を上にして横になると症状がやわらぎます。つまり、 ・「左」の耳が悪い場合は、「左を上」にして横になる
・「右」の耳が悪い場合は、「右を上」にして横になる ようにしましょう。 仰向けになったほうがラクというのであれば、それでもかまいません。自分がラクだと思う姿勢をとることが一番です。ただし、嘔吐が伴う場合は、吐物が気管に入らないようにするため、体を横に向けてください。 めまいに気が動転して、ハアハアと浅い呼吸となり、過呼吸になることがあります。できるだけゆっくり、深く呼吸をして呼吸を整えましょう。処方された薬や、酔い止めの薬があれば、めまいが少し落ち着いたときに飲んでください。
外出先で横になれない場合は、木陰のベンチなどに腰をかけて休みましょう。このとき、雑音の少ない場所、クルマや人通りの少ない場所など、できるだけ静かな環境のところで休むことが理想です。 めまいに襲われたときは、とにかくあわてないことが第一です。頭痛、意識の薄れ、しびれ、まひなどを伴わないめまいは、正しく対処すれば生命に関わることはありません。ふつうは、安静にしていれば治まってきますので、落ち着いて行動しましょう。