新型コロナ余波でJリーグが公式戦延期決断も…その影響は?
新型コロナウイルス感染が拡大の一途をたどっている状況を受けて、来月15日までに予定されていたJリーグの公式戦の開催がすべて延期されることが決まった。日本国内における主要なプロスポーツの興行が、新型コロナウイルスの影響で延期される初めてのケースとなる。 対象となるのはJ1リーグの第2節から第4節までの27試合、YBCルヴァンカップのグループリーグ第2節および第3節の16試合、J2リーグの第2節から第4節までの33試合、来月7日に開幕するJ3リーグの2節分18試合の合計94試合。都内で25日に行われた月例理事会で承認された。 2020シーズンは前年のJ1王者と天皇杯覇者が対戦した8日のFUJI XEROX SUPER CUPを皮切りに、16日のルヴァンカップのグループリーグ第1節、そして21日から23日にかけて行われたJ1およびJ2リーグの開幕節の合計29試合がすでに行われている。 理事会後に記者会見したJリーグの村井満チェアマンは、各クラブと連携を取って29試合へ臨んだ結果として、今後に対しても「十分に対応できる自負と準備をしていた」と振り返る。状況を一変させたのは、24日夜に行われた政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議による緊急会見だった。 同会議の尾身茂副座長が「この1、2週間が感染拡大のスピードがあっという間に増すか、ある程度抑制できるかの極めて大きな瀬戸際になる」とする見解を発表。これを重視した村井チェアマンは、一夜明けた25日午前にすべてのJクラブの実行委員(代表取締役)との緊急ビデオ会談を設けた。 その場で、開催が主に26日夜に迫っていたルヴァンカップのグループリーグ第2節、計8試合の延期を決めた。原則として前泊となるアウェイチーム、そして敵地での応援を計画しているファン・サポーターを考慮して、権限として規約に定められている「チェアマンによる変更」を行使した。