新型コロナ余波でJリーグが公式戦延期決断も…その影響は?
いま現在も実施されているグループリーグおよび決勝トーナメントの形式を、当時はトーナメント形式に、それも1回戦および2回戦はホーム&アウェイ方式に、準決勝以降は一発勝負に変更した。しかし、今回に関して村井チェアマンは「いまは大会方式の変更には踏み込んでいない」と明言した。 となると、東京五輪が8月9日に閉幕した直後の同11日もしくは12日、同26日、9月16日と30日、10月28日、11月25日、12月2日などを候補にしながら日程をはめこんでいくことになるのだろうか。 もっとも、9月以降は3カ月連続で国際Aマッチデーによる中断期間が設けられ、国内ではカップ戦がクライマックスに向かうため、ただでさえJリーガーには負担がかかるスケジュールになっている。 同時に昨シーズンのJ1では起こらなかったものの、J2およびJ3で計11試合を数えた、台風の接近や落雷などの自然災害に伴う延期へのリスクマネジメントとして、シーズンの終盤戦にはある程度の予備日も残しておきたい。代替日の設定には、さまざまな要素が絡んでくる。 来月15日までと設定した中断期間内に、新型コロナウイルスを取り巻く事態が収束していないときには、村井チェアマンは「場合によっては中断の延長もありうる」と明言している。 そうした事態になっても、プロ野球の読売ジャイアンツが今週末のオープン戦における実施を決めた無観客試合を「最後の最後まで、手段としては取るべきではない」と村井チェアマンは言い、こう続けた。 「勝った、負けたを競い合うだけではなく、ファン・サポーターにそれを届けるために我々は存在しているので。試合日程を変更してでも、お客さまの前で試合を行うべきだと考えている」 Jリーグが下した英断に続いて、プロ野球や大相撲、ラグビーのトップリーグも新型コロナウイルスを前にどのような措置を取るべきかを検討する動きを見せている。簡単には見つからないかもしれないが、ピッチ上で実際にプレーする選手たちの心身に必要以上の負荷をかけないようなベストの答えを、サッカー界の叡智を結集させながら追い求めていく。 (文責・藤江直人/スポーツライター)