「J2沼」なんて関係なし! J2降格1年目に無双した最強チーム6選。歴史に刻まれた「環境破壊」たち
大宮アルディージャ(2015シーズン)
監督:渋谷洋樹 大宮アルディージャの2015シーズンはあまりに充実していた。 大宮は2014シーズンをJ1・16位で終えたことで無念にもJ2降格が決定。シーズン途中に就任した渋谷洋樹監督の下でJ1復帰を目指す戦いが始まった。 渋谷監督体制2年目となった2015シーズン、チームはポゼッションサッカーを志向した。前年に加入した家長昭博を最前線に配置。巧みな足元の技術をもっていた家長はこの采配によって得点能力が開花することになる。 大宮は、リーグ開幕10試合で5勝3分2敗とまずまずのスタートを切ると、そこから右肩上がりにパフォーマンスを上げていく。第8節から第19節まで無敗で終えると、チームは首位独走状態へ。その後、1度も首位の座を明け渡すことなく快進撃を続け、見事にJ2優勝を達成した。 J2の舞台で圧倒的な勝負強さを誇ったチームは、翌2016シーズンにクラブ史上最高順位の、J1・5位を記録する躍進を見せている。 話は現在に戻るが、大宮は今季J3でぶっちぎりの強さを見せつけ、すでにJ3優勝とJ2昇格が決まった。来年1月から「RB大宮アルディージャ」へと生まれ変わり、それに伴ってエンブレムも変更となる。来季、J2の舞台でチームはどんなパフォーマンスを見せてくれるだろうか。
柏レイソル(2010シーズン)
監督:ネルシーニョ Jリーグファンであれば多くの人がご存知だと思うが、柏レイソルは定期的にJ2の舞台で猛威を振るってきた。彼らは異次元の強さを誇り、無双状態に。手のつけられなくなった柏を「J2の環境破壊」と呼ぶ人まで現れるほどだ。 その歴史の1ページに、2010シーズンのチームがある。 2006年に初めてのJ2降格を味わった柏は、1年でJ1復帰を達成した。2007シーズンから再びJ1で戦い続けていたが、2009シーズンに2度目のJ2降格が決定。2010シーズンはネルシーニョ監督の下でJ1復帰を目指す1年となった。 クラブは、レアンドロ・ドミンゲスを獲得。助っ人ブラジル人FWを攻撃の軸として上位躍進を図った。 この補強がハマり、柏はリーグ開幕から快進撃を続ける。シーズン初黒星が第21節だった事実からも、柏の圧倒的な強さが分かるはずだ。 L・ドミンゲスはリーグ戦13得点、林陵平と工藤壮人氏が10得点ずつを奪取するなど、攻撃陣が大爆発。2010シーズンにJ2で2桁得点を奪った選手の数(3人)が最も多いチームとなった。 最終的に、チームは36試合23勝11分2敗と隙の無い成績でシーズンを終え、念願のJ1昇格を決めている。 ちなみに、柏は翌2011シーズンにこの攻撃力を維持したままJ1に乗り込み、まさかのJ1優勝を達成。J2とJ1を連続優勝するという史上初の快挙を成し遂げた。 この”後日談”を踏まえれば、2010シーズンの柏レイソルがJ2レベルでは無い怪物級の強さを誇っていたことが分かるだろう。