【九州の鮎】ダム湖産を狙って入れ掛かりタイムに突入!
午後の闘いで漁協氏に差をつけられる
水中糸を複合0.05号に換え、同じ瀬でもう一度同じ夢を見ることにする。糸を替えると再び追うようになることがあるのだが、やっぱり追う野鮎はいない。保有戦力の野鮎はどれも小さいものだから体力がない。漁協氏は古稀ジイに対して、親切にも一番大きな野鮎を恵んでくれたのだが、やっと一匹掛けただけで終わってしまった。もうその頃には私ひとりが瀬に残されていた。 ちなみに漁協氏は30匹近く掛けていた。鮎はそれくらいいるのだ。7月末にはきっと大きく成長した湖産鮎に相まみえることになるはず、と思い決めて竿をたたむ。
お次は6月10日解禁の山国川。湖産鮎を狙う
青の洞門から本流を辿ってあちこち川見をするけれど鮎がいない。石は磨かれているようだが鮎が見えない。洞門鮎はどこだ?それでもあの渕この瀬、去年の夢をたどって竿を出すけれど目印が波間に揺れるばかり。仕方なくダム上の支流を目指すことにした。去年、友釣りを始めたばかりの還暦間際の若者が初めて鮎を掛けた川である(※下段2023年の釣行記参照)。実はここも湖産鮎に富み、楽しい釣りができるのだが湖産の特徴で小ぶりである。山国の鮎釣り師はビッグな洞門鮎と格闘したくて本流に詰めるので、それでジイちゃん向きの瀬が残されるのである。通称〝年金の瀬〟。 川底が光った瀬にジッと目を凝らす。いるいる、群れでじゃれ合いながら、石をグルグル取り囲みコケをサッサッとかじり取っている、中に群れから飛び出して追い出したのもいる。いいぞいいぞ、いそいそハナカンをセットしてオトリを瀬へ押し出す。本流では複合を結んだがここは祓川と同じ仕掛けだ。 水中糸を張らず緩めず泳がせる、時々ツンツンと糸を張って釣り人の意図を伝える。オトリ君は群れの中に立ち止まったりちょっと焦らすように尻尾を振ったりしながら野鮎をそそのかし、かきたてにかかる。と思ったら早速掛かった。水の中でキラリとヒラを打った姿は小さいけれど逸走遁走、よっしゃーと引き抜く。