カスタム好き必携! ブラインドリベットとブラインドナットを使いこなそう
部品同士を固定する際に、母材の裏側に手が入ればボルト&ナットによる固定が可能です。また母材に充分な厚みがあれば、タップで雌ネジを作ってビスやボルトをねじ込むこともできます。しかし手や指が母材の裏に届かず、雌ネジが切れるだけの厚みがない場合はどうするのか……。そんな場面で活躍するのが、母材の片側からだけで締結できるブラインドリベットやブラインドナットです。 【画像】詳しい取付手順をギャラリーで見る(11枚) 文/Webikeプラス 栗田晃
恒久的な締結にも活用されているブラインドリベット&ナットは
部品同士をつなぎ合わせる方法には、溶接や接着などの完全固定と、ボルト&ナットやビスなどによる締結があります。前者は一度着けたら外さない(外れない)ことを前提としており、後者は整備や部品交換時に着脱するために用いられます。 そうした固定や締結に使われる材料の一種が、ブラインドリベットやブラインドナットです。これらはどちらも、母材の片側から締結できるのが最大の特長です。 ボルト&ナットでパーツを取り付ける際、母材の裏側に手が入りナットを保持できる場合は何の問題もありません。しかしパイプなどの円筒や、面積が広くて裏に手が回らない場合は困ってしまいます。 そんな時に活躍するのがブラインドナットです。内側に雌ネジが切ってあるブラインドナットを母材の表側から取り付ければ、裏側に手を入れることなくナットを設けることができます。そのため、裏側に手が入らない場合だけでなく、タップで直接雌ネジが切れないような薄い母材にもナットを取り付けることができます。 同様の仕組みで、板材同士の完全固定に用いられるのがブラインドリベットです。溶接や接着は確実な手段ですが、薄い母材を溶接で接合するのは難しく、鉄板とABS板の接合など溶接が使えない作業もあります。また接着では完全硬化までに時間が掛かる場合もあります。このような状況でブラインドリベットが重宝されています。 ブランドリベットやブラインドナットは母材の片側から容易に施工できるのが特長ですが、それだけに強度や耐久性に不安を感じるかもしれません。しかし建築業界や自動車業界を筆頭にさまざまな産業で活用されており、正しく使用すれば信頼性は高く、安心して使用できます。 アルミ製スイングアームのチェーンガードやラジエーター本体のシュラウド取り付け部分など、バイク用パーツでもブラインドリベットやブラインドナットは多くの場所で使われています。