カスタム好き必携! ブラインドリベットとブラインドナットを使いこなそう
スリーブ部分を潰しながら母材に固定・締結する
ブランドリベットやブラインドナットの締結メカニズムの基本は、リベットやナット自体が変形することで母材を密着させる点にあります。ブラインドリベットの素材はアルミニウム、鉄、ステンレスなどがありますが、構造はいずれもリベット本体とマンドレルと呼ばれる中心軸の2ピース構造です。 リベットにはさまざまな太さや長さがあり、母材の厚みや重ね合わせる素材の枚数などによって使い分けます。リベットの選択にあたっては、リベット自体に記載されている適合条件などで確認します。 ブランドリベットを施工する工具は「リベッター」と呼ばれ、手動式とエアー式があります。大量生産の現場ではエアーリベッターが使われていますが、DIYの工作やワンオフでカスタム製作を行う場合はハンドリベッターで充分対応できます。 リベット中心のマンドレルをリベッターに差し込んで母材の下穴に差し込み、リベッターのハンドルを強く握ると、マンドレルはリベットから引き抜かれます。その際にマンドレル先端のギボシ状の部分がリベット端部に食い込み、リベット自体を拡大することで抜けなくなり、母材が締結されます。さらにリベッターのハンドルを握ると、ギボシ部分をリベット内部に残した状態でマンドレルが切断して締結が完了します。 一方ブラインドナットは、内側に雌ネジが切ってあるナット自体は中空で、専用工具の「ナッター」で施工します。 ナッターには雄ネジがついたシャフト(マンドレル)があり、これをブラインドナットにねじ込んだ状態でハンドルを握ります。すると母材の裏側でナットの根元が潰れて密着して固定されます。その後マンドレルを緩めて取り外せば恒久的なナットとなります。 ブラインドリベットもブラインドナットも、母材の片側からリベットやナットを差し込んでフランジを引っかけ、スリーブを潰しながら締結する工程は同じです。ただシャフト(マンドレル)を切断して引き抜くブラインドリベットと、シャフトがツール側にあるブラインドナットでは、使用する工具が異なります。 ただ、ここで紹介している工具のように、先端のアタッチメントを交換することでリベッターとしてもナッターとしても使えるアイテムもあります。機能面だけを見ればリベッター、ナッター専用機の方が使い勝手が良い面もありますが、使用頻度がそれほど高くないのであれば、こうした兼用ツールの利便性も魅力です。