不破姉妹で群馬V導く 10日号砲東日本女子駅伝40年目で幕
秋の福島路を駆け抜ける「第39回東日本女子駅伝」は10日、福島市の誠電社WINDYスタジアムを発着点とする9区間、42・195キロで行われる。9日は福島市内で開会式などが行われた。2021年大会優勝の群馬は不破三姉妹の長女、亜莉珠(ありす、24)=センコー=を1区(6・0キロ)に、三女の珠衣琉(じゅえる、15)=群馬・大類中3年=を8区(3・0キロ)に配置した。1万メートルで日本歴代3位の記録を持つ次女の聖衣来(21)=拓大4年=は補欠に回ったが、姉妹の絆で5度目の優勝を目指す。 【写真】開会式を終えて、ポーズをとる不破亜莉珠、不破聖衣来ら群馬県チームの選手たち 秋の福島路を彩り、25人もの五輪選手が巣立った大会は40年目の今回、「所期の目的と役割はおおむね果たされた」として最後の開催となる。 「陸上を続けるきっかけを作ってくれた大会を少しでも盛り上げたい」 大会4勝を誇る群馬のスターターを任された不破三姉妹の長女、亜莉珠は、思い出の大会の掉尾(とうび)を飾るべく意気込んだ。 2014年に8区区間賞で優勝に貢献した長女は、現在は実業団で競技を続ける。拓大1年時に1万メートルで当時日本歴代2位(現3位)の30分45秒21を記録し、次代のスターとして期待される次女の聖衣来は、17年に4区を走って3区の亜莉珠と姉妹でタスキをつないでおり、21年には最終9区区間賞で群馬を勝利に導いた。そして今回、中学から競技に本腰を入れた三女の珠衣琉が初めてメンバー入りした。 聖衣来は今回補欠で、走らない予定だが「群馬県代表で3人の名前が並んでうれしかった。私がアンカーで優勝できたときの感動は覚えている」と大会への思いを語り、最後の福島路を走る2人へ「駅伝を楽しんでほしい」とエールを送った。 中学時代から出場してきた亜莉珠は「初めて出たときは中学生で最年少だったが、最後の大会は(チーム)最年長。自分も大きくなったんだなと」と、しみじみ。「家族がチームにいると特別な気持ちで挑めて120%の力が出せる気がする。3人で、みんなで力を合わせて群馬県に貢献できるようにしたい」と力を込めた。 未来の日本代表たちが名勝負を繰り広げてきた大会。最高の走りで歴史に幕を閉じる。(川並温美)