久保建英が厳しいマークを打開する解決策をスペイン人番記者が指摘 対策されても見えた光
【ビッグクラブ相手に輝く理由】 久保が1年をいい形で終えるうえでの問題は、残り3試合の対戦相手が、今季ここまで最高のプレーを見せてきたようなビッグクラブではないという点だ。正直なところ、対戦相手のレベルと久保のプレーに直接的な関係があるとは思えない。それでも相手のレベルに引っ張られるように、久保がベストパフォーマンスを発揮していることも事実である。チームがいいイメージを与えた試合は、久保が最もいいプレーをした試合でもある。これは偶然ではない。 ヴィニシウス・ジュニオールを擁するレアル・マドリードや、ラミン・ヤマルの所属するバルセロナでも同じようなことは起こっている。スター選手が活躍し、いいパフォーマンスを見せれば、そのチームは恩恵を受けられるのだ。 警戒されることなく自分たちのサッカーを貫き通してくる相手ほど、久保はより自由を得て輝ける。後ろに引かずに常に向かってくる強豪に対して、久保は数メートルのスペースを与えられた瞬間、本領発揮できるのだ。 バルセロナ戦(1-0)やアヤックス戦(2-0)がまさにそうだった。1年の終わりを間もなく迎える今、私たちはこの2試合で記憶に残る久保の最高の姿が見られた。相手チームのディフェンスが個で守ることをベースにしている時、久保は1対1のデュエルで闘争心をむき出しにして猛獣のような姿を現し、非常に高い技術レベルのプレーを発揮する。久保が集中力を高めた時、ラ・レアルに火が灯る。 一方、久保のスイッチが切れている場合は、チームも落ち込んでいるように見えてしまう。ヴィクトリア・プルゼニ(1-2)相手のおかしな負け方や、サン・マメスでのバスクダービー(アスレティック・ビルバオ戦、0-1)はその典型だ。 アスレティックのように対策を練って久保封じを講じてくるようなチームや、低い位置にブロックを組み、背後に走るスペースを与えずにチャンスを作ることを許してくれないタイプの守備に対して、久保はやや分が悪いと言える。