マラソン・中村祐紀選手、2年前の防府読売で優勝「思い出の地でもう一度いい走りを」
第55回防府読売マラソン大会は12月1日、山口県防府市で行われる。午前10時40分にキリンレモンスタジアムソルトアリーナ防府前をスタート。男子は来年9月の世界選手権東京大会の代表選考会を兼ねている。女子は初めて招待選手が参加する。 【地図】防府読売マラソンコース
中村祐紀選手(29、住友電工)
「一発はまったら強いタイプ」。そんな周囲の評価を証明したのが、2年前の防府読売だ。一般参加ながら自己ベストを2分以上短縮し、2時間8分29秒で優勝した。記録は大会歴代2位で日本勢では1位、大会記録まで13秒差に迫り、「生涯で一番の会心の走り」と振り返る。
大阪・大阪桐蔭高の陸上部1期生で母校を全国高校駅伝に初めて導いた。青山学院大2年時には箱根駅伝で9区を走り優勝に貢献。3年時に初マラソンとして挑んだ2017年の東京マラソンでは日本勢で8位の好走を見せた。
こうした戦績にも潜在能力の高さを感じさせるが、もろさもある。
両脚に抱える故障の影響が大きい。2連覇を狙った昨年の防府読売は、痛みが取れず痛恨の欠場。その後も思うようなレースができなかった。それだけに、「今年は防府を最大の目標にしてきた。思い出の地でもう一度いい走りをしたい」と決意を語る。
練習の消化率、体のコンディションともに100%とは言えず、慎重に調整を進めている。「集中力が必要な点では陸上に通じる」という趣味のイラスト描きで、気分転換も図っている。
本番のプランについて「前半は力を温存し、折り返し後、強い向かい風との戦いがポイント」という。2年前の経験が、やはり大きな武器になる。(松元芳人)
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