合格後に子どもが全く勉強しなくなった...親が対応を間違えると水の泡「中学受験のその後」
親子が二人三脚で臨む中学受験。つい合否にばかり意識が向いてしまいますが、親がぜひ考えておきたいのが「受験のその後」です。 【データ】偏差値70超の中学生の勉強時間は? 平日、土日、テスト直前の違いは? 子どもの人生は、中学受験が終わった後からがむしろはじまり。「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために気を付けるべきことを、和田秀樹さんの著書・『勉強できる子が家でしていること』より抜粋してご紹介します。 ※本稿は和田秀樹著『勉強できる子が家でしていること』(PHP研究所)より一部抜粋・編集したものです
中学校受験で親が燃え尽きないように
中学校受験というのは、人生の入り口の段階にすぎません。今後、高校受験、大学受験と続いていきますし、場合によっては、留学のための試験や司法試験、医師国家試験などを受験することになるかもしれません。さらに社会に出てからもさまざまな試験にチャレンジしていかなければならないわけですから、中学入試の時点で燃え尽きてしまわないように、親子ともども気をつける必要があります。 中学校受験にありがちなのは、親があまりにも必死になり、それに応じて子どももがんばりすぎてしまって、中学校受験でエネルギーを使い果たしてしまうというケースです。私自身も、そして私の母親もそういう失敗をした一人です。 失敗した者の立場からいうと、「ここさえ通り抜ければ、後は楽ができる」と親子ともども思いすぎてしまったことにやはり原因があると思います。中学校受験というのは、親にとってもたいへんなものです。「これが終わったら少しは楽をさせてほしい」というような気持ちも本音ではあるでしょう。私の母もそういう気持ちがあったのだと思います。私の場合は、たまたま後から逆転できたからよかったものの、ここで燃え尽きたり、勉強をしなくなることは、やはりまずいのです。 そういう意味からすると、学校を休ませてまで中学校受験に熱を入れることには私は賛成できません。子どもが不登校になったというようなことなら別ですが、子ども自身が嫌がらずに学校に行っているのに、それを休ませてまで受験に取り組んでも、その後伸びる芽を摘むかもしれないと思います。 これから先、人生まだまだ長いのですから、「たかが中学校受験」という余裕ある気持ちで取り組んでほしいと思います。