メンズのダッフルコートコーデ集
ダッフルコートは北欧の漁師たちが着ていたコートが起源であり、英国海軍の艦上防寒着に採用されたミリタリーアイテムでもあった。現在ではすっかりリアルクローズとして定着し、シルエットやディテールも様々なスタイルを取り入れながらアップデートされている。今回はダッフルコートにフォーカスして、その起源や特徴から注目の着こなしを紹介! ダッフルコートを着たメンズコーデをもっと見たい方へ
まずおさえておきたい「ダッフルコートの起源とは?」
1820年頃に、冬に荒れ狂う北海で命がけの漁を行う漁師たちが着ていた防寒コートが起源と言われているアウターの一種だ。その後、第二次世界大戦の中で「モンティ」の愛称で知られていたイギリスの陸軍元帥バーナード・モンゴメリーが、ダッフルコートを愛用していたことから、ミリタリーコートとして発展していく。また、イギリス特殊部隊SAS創立者となるスターリング少佐もダッフルコートの愛用者だった。第二次世界大戦時にイギリス海軍で防寒着として広く採用され、その余剰在庫品が大戦後に払い下げられ市場に出回ったことで一般市民の間で一般化したといわれる。定番として知られているのは、イギリスのグローバーオール、フランスのオールドイングランドのダッフルコートだ。
ディテールにフォーカス!ダッフルコートの特徴は?
ダッフルコートと言っても今や様々なタイプが存在しており、至極クラシックなタイプから変化形までそのバリエーションは豊富。何をもってダッフルコートと呼ぶかを理解しておくことで、数多あるダッフルコートから自分好みの一着を選ぶための視点になるのではないだろうか。ダッフルコートの特徴として挙げられるのは「生地」「フード」「トグル」「ポケット」「着丈」の5つだ。漁師やイギリス軍が防寒コートとして活用するためのディテールがそれぞれに施されている。
ダッフルコートの特徴①「高密度のウール素材」
一般的なウール素材は柔らかな風合いが特徴だが、ダッフルコートに使用されるのは「メルトン」という密度の高い、重厚感のある生地。一度織り上げた生地を縮絨し、織りを隠すようにフェルト加工を施すことで、風や冷気の侵入を防ぎ、防寒機能を向上させているのだ。現在ではポリエステルやフリース素材を使用したダッフルコートも存在しているが、ウールのメルトン素材を使用したアイテムがよりクラシックだと言えるだろう。ちなみにダッフルコートのという名称は、メルトンの原産地であるベルギーのアントウェルペン近郊の都市デュフェル(ダッフル)が由来となっている。