実は欧州イチ物価の安い秘境「アルバニア」。グラタン風肉料理にモツ煮込み……マニアがハマった絶品料理集
アルバニアと聞いて、観光名所や名物グルメをイメージできる人は少ない。 そもそもどこにある国? どんなご飯があるの? 今回はそんな謎に包まれた国・アルバニアのグルメを、B級グルメさんに紹介してもらおう。
日本人の99%が行かない国、アルバニア
アルバニアはバルカン半島に位置する国。南にはギリシャやトルコがあり、西側はアドリア海に面しており、対岸のイタリアにはフェリーで簡単に往来ができます。首都はティラナという街で、この国全体の人口は276万人ほどですが、その半数以上がイスラム教徒。周辺国の影響を受けつつ、多様な文化が混ざり合った、とても面白い国です。
アルバニアは、“日本人旅行者の99%が行かない”と言われている国。それだけに知らない食べ物があったり未知の部分が多かったり、観光客自体も少なく静かに旅ができる場所です。 アルバニアの観光名所のひとつ、「ベラト」という中南部に位置する街には、オスマン帝国時代の町並みが保存されており、世界遺産に指定されています。 “千の窓の町”とも称されるベラトは石造りの家が要塞を囲み、街にはモスクから流れるアザーン(イスラム教の礼拝の時間を告げる放送)が流れる、異国情緒あふれる街です。
そんなアルバニアは、「欧州の秘境」や「欧州の北朝鮮」などとも呼ばれ、閉鎖的なイメージもありますが、食文化に関していえば、多様でとても面白いのです。
地中海やトルコの影響を受けた料理をコスパ良く味わえる
アルバニアは、食文化においてもイタリアやギリシャなどの地中海料理やトルコ料理に影響を受けていて、なんといっても物価が安く、周辺国にある料理を安く食べられるのもうれしい点です。僕がアルバニアに滞在中はケバブやピタ(ギリシャのサンド)、ピザなどをよく食べていました。
ケバブ店では3~4人分ほどはあるスペシャルセットがなんと1000レク(約1300円)! 驚きの安さです。ラムやチキンのケバブ、コフタ(アルバニア版ソーセージ)をパンやポテトと一緒に食べます。あっさりと酸味のあるギリシャ伝統のヨーグルトソース、ザジキのディップがクリーミーかつサワーで、ジューシーな肉料理に良く合います。