全室スイートも…新規就航相次ぐ、「クルーズ船」活況の背景
「国際停留所」追い風
クルーズ船市場が活況を呈する背景には、東京都が整備した「東京国際クルーズターミナル」の存在も大きい。東京都はクルーズ船を誘致するため、従来の晴海ターミナルでは受け入れられなかった大型クルーズ船が寄港できる東京国際クルーズターミナルを整備。だが、開業した20年はコロナ禍の真っただ中で寄港ができず、3年後の23年5月に受け入れを再開した。 東京都では今後の市場拡大に対応するため、当初の1バースから、整備を進め2バース寄港できるように拡充。三井オーシャンフジの就航記念イベントでは、にっぽん丸も同時に着岸するなど、東京都の投資の成果を示した。28年には東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランド(OLC)が、東京国際クルーズターミナルを発着拠点にクルーズ船事業に参入。コロナ禍に閑散としていたターミナルも連日、乗降客で賑わいそうだ。