ほっぺたが落ちる“東京みやげ”。今も変わらぬ江戸老舗の味「和菓子の名品」7選
●東京で一度は食べてほしい最中、団子、くず餅にどら焼き。銀座の真ん中から下町まで、人々を魅了し続ける江戸の老舗の名和菓子をまとめてご紹介!
古くから人々に愛されて来た、江戸の和菓子。そこには、さまざまな時代を乗り越え受け継がれてきた、名品と呼ぶにふさわしい伝統の味わいの数々があります。 江戸老舗の味「和菓子の名品」の関連画像 そんなこれからも残していきたい「東京遺産」の和菓子から、普段遣いにも東京土産にも喜ばれる名品をセレクトしてご紹介します。
大きくてもっちり! とろける餡が大人気の看板商品『うさぎや』の「どら焼き」
上野広小路にある『うさぎや』は、大正2年(1913年)創業の老舗和菓子店。もともと西洋ロウソクを生業としていた谷口喜作氏が、上野の職人を集めて和菓子店を開いたのが始まりだそう。
同店の看板商品「どらやき」は、昭和初期に「1個でお腹いっぱいになるもの」として作られ、当初の皮と餡が一体化した”きんつば”スタイルから、現在の大きくてもっちりとしたスタイルに変わり、絶大な人気を集めています。
レンゲのハチミツが入った生地(皮)は滑らかで、カステラのようにふんわり。餡には北海道十勝産の小豆を使い、2晩寝かせ味のなじんだ粒餡は瑞々しく後味はすっきり。「とにかく美味しい!」と称賛の声が止まない名品です。 やわらかくとろけるような味わいをそのまま堪能してほしいと”生菓子”にこだわり、同店では「どらやき」の賞味期限を2日に設定。日持ちしないものを作るのは大変なことながら、変わらない美味しさを届け、店舗を増やさずに店の看板を守り続ける『うさぎや』。飽きの来ない味わいを、上野広小路でぜひ。
●SHOP INFO うさぎや 住:東京都台東区上野1-10-10 TEL:03-3831-6195 営:9:00~18:00 休:水曜
文豪たちも愛した連日完売の銀座の味『空也(くうや)』の「空也もなか」
銀座6丁目並木通りに、昔ながらの佇まいで店を構える老舗和菓子店『空也(くうや)』。明治17年に上野・池の端で開業後、戦災で店が焼失し、昭和24年に現在の場所に移転した同店の名物は「空也もなか」です。
『空也』の和菓子は、夏目漱石など多くの文豪が愛したことで知られ、中でも「空也もなか」は、予約しないと手に入れにくい人気商品。もなかの焦し皮には、「ある日、9代目団十郎が訪問した際に、火鉢で一寸焦がして食したものが美味しかったことをヒントに、今の” 焦し皮”になった」という逸話が。